中央通信社
(中央社ヨハネスブルグ15日専電)スターリンクとテスラ(Tesla)の最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は南アフリカ出身だが、同国でのスターリンクのサービス展開は繰り返し阻まれている。これは、黒人が少なくとも30%の株式を保有しなければならないとする「黒人経済力強化法案(BEE)」への同意をマスク氏が拒否しているためだ。
英国放送協会(BBC)の報道によると、マスク(Elon Musk)氏は以前から「黒人経済力強化法案」(Black Economic Empowerment)を拒絶し、公然と批判しており、これが南アフリカにおけるスターリンク計画の停滞を招いている。
「黒人経済力強化法案」は、外資系通信会社に対し、地元株式の少なくとも30%を歴史的に恵まれない立場にあったグループに割り当てるよう規定している。これは主に南アフリカの多数派を占める黒人を指しており、過去の人種隔離政策(アパルトヘイト)の下で経済発展から完全に疎外されていたためだ。
マスク氏は12日、ソーシャルメディアXへの投稿で、自身が南アフリカ生まれであるにもかかわらず、南アフリカ政府がスターリンクに許可証を発行しないのは「私が黒人ではないからだ」と改めて主張した。さらに同氏は、「南アフリカのスターリンクが黒人によって経営されているように見せかければ許可証が得られるとして、何度か賄賂を要求されたことがあるが、私には原則があり、そのようなことをするつもりはない」と指摘した。
これに対し、南アフリカ大統領府のヴィンセント・マグウェニャ(Vincent Magwenya)報道官もXに投稿し、「国連には193の加盟国がある。そのうち192の市場で十分に稼げるはずだ。他の国でビジネスをすればいい」と反論した。
南アフリカのソリー・マラッチ(Solly Malatsi)通信・デジタル技術相は14日、「シチズン(The Citizen)」紙のインタビューに対し、スターリンクの展開を支援できる他の代替投資規制はあるものの、電子通信法(Electronic Communications Act)の規定により、企業は依然として30%の株式を売却しなければならず、それがスターリンクの競争優位性を失わせることになると述べた。
ノースウェスト大学のビスマルク・チョベカ(Bismark Tyobeka)学長はシチズン紙に対し、スターリンクは5000校の農村部の学校にサービスを無償提供し、240万人の学生が高速インターネットを利用できるようにすることを約束していると語った。これは肌の色に関わらず、すべての人々に対する大規模なエンパワーメントであり、黒人はより大きな恩恵を受けることになるという。
一方、政治経済学者のデール・マッキンリー(Dale McKinley)氏は同紙の報道を通じて、もしスターリンクが「黒人経済力強化法案」の規定から免除されるならば、それは南アフリカの主権をこの企業家の大富豪に明け渡すことに等しいと指摘した。これは、金持ちであれば誰でも勝手にルールを変えられるという先例を作ることになるという。
スターリンクを「黒人経済力強化法案」から免除できるかどうかを巡る議論は激化しており、複数の組織が憲法の平等に関する条項を引き合いに出し、スターリンクへの許可を容認する計画に対し、法的手段で対抗することを強調している。
スターリンクはマスク氏傘下のSpaceX社が開発した衛星インターネットサービスで、数千基の低軌道(low-earth orbit)衛星を運用し、世界中に高速インターネットサービスを提供している。アフリカでは現在、20カ国以上でスターリンクのサービスが開始されている。(編集:張芷瑄)1150415
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