【中央社台北15日】ペットの治療における人間用医薬品の使用をめぐり、現行の管理体制が実際の医療現場の実情に即していないとの指摘が国会議員から相次いでいる。これに対し、衛生福利部の石崇良部長は「薬事法」を改正すべきではなく、「動物保護法」の枠組みで解決を図るべきだと強調した。農業部は、導入を予定していた管理規定を一旦取り消し、新たな制度の策定に向けて調整中であるとした。

ペットの医薬品不足を解消し、人間用医薬品の不正使用を防ぐ目的で策定された「犬猫および非経済動物に対する人間用医薬品の使用管理弁法」は、当初今年7月の施行を予定していた。しかし、登録作業の遅れや夜間・緊急時の対応が考慮されていないといった懸念が強まり、農業部が10日に開いた会議で施行の延期が決定した。

立法院の社会福利および衛生環境委員会において、石崇良部長や農業部動植物防疫検疫署の杜麗華署長らが、ペット用医薬品制度について報告および質疑に応じた。野党国民党の陳菁徽議員は、現行の薬事法が動物診療施設による人間用医薬品の購入や調剤を事実上禁止しており、獣医師の臨床現場に支障をきたしていると指摘。衛生福利部として薬事法の改正を検討する意向はあるかと質した。また、同党の廖偉翔議員は、本件に関する議論が10年以上停滞しているのは行政の怠慢であると強く批判し、獣医師や薬剤師団体間の連携が亀裂を生じている現状を懸念した。

石部長は「私の見解としては(薬事法改正は)不適切である」と回答。動物保護法には、動物用医薬品が不足する場合に人間用医薬品で補う旨が明記されており、役割分担がなされていると説明した。さらに「人間用医薬品の動物への使用はあくまでやむを得ない措置であり、不足分については動物保護法に基づき解決すべきだ」と述べた。

農業部の杜麗華署長は、現行制度が獣医師の緊急時や夜間診療における医薬品入手に支障をきたしていることを認め、今後は臨床ニーズにより即した制度に改めると表明した。具体的には、人間用医薬品の転用に関する許可制度を公告ベースへ変更し、備蓄メカニズムやラベル表示の簡素化を検討する。また、既存の管理弁法は註銷(撤回)し、新たに供給の柔軟性を高める新制度を策定する方針で、今後は医薬品卸業者と薬局の双方から供給を受けられるルートを整備し、継続的に見直しを行う予定である。

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  • 出典:中央社 CNA
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