【ニューデリー】米国とイスラエルによる対イラン軍事行動を受け、イランが世界の石油・天然ガス輸送の要所であるホルムズ海峡の封鎖を示唆したことで、世界的なエネルギー危機が進行している。この影響は遠く離れたインドの経済と市民生活を直撃しており、株価の暴落やルピー安に加え、調理に不可欠な液化石油ガス(LPG)の供給不足という深刻な問題を引き起こした。
インドにおいて「チャイ」は単なる飲み物ではない。スパイスと茶葉、牛乳を煮出したチャイは、生活の活力源であり、友人との交流や来客のもてなしに欠かせない存在だ。しかし、LPG不足によって多くのチャイスタンドが営業停止を余儀なくされ、営業を続ける店も燃料を炭に変えるなどして対応している。結果として提供速度が著しく低下し、街の至るところでチャイを求める長蛇の列が発生する「チャイの乱」とも呼べる光景が広がっている。
ニューデリーの茶店店員は「500メートルの範囲にあった7軒の店のうち、5軒が休業を余儀なくされた」と語る。また、チャイを愛する市民からは「仕事の合間の楽しみさえ奪われた」「チャイを飲むために何軒も店を回らなければならない」といった嘆きの声が漏れている。中東の戦火という国際的な事態が、インドの人々のささやかな日常を根底から揺るがしている。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:economic