【ローマ16日】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は、中国政府が近年、思想統制や監視、渡航制限などの手段を用いて、国内のカトリック教徒に対する圧迫を強めているとする調査結果を発表した。同団体は、2018年に結ばれた「中梵司教任命暫定合意」が、結果として中国政府の抑圧的な行為を助長していると批判し、教皇に対し速やかな合意の再検討を求めている。

HRWの中国担当研究員ヤルクン・ウルヨル氏は、「教皇は直ちに中梵合意を再検討し、北京当局に対して地下教会や聖職者、信徒への迫害と脅迫を停止するよう強く促すべきだ」と主張した。今回の調査は、中国国外在住の専門家や、中国のカトリック事情に精通する関係者への聞き取りに基づいている。

2018年の合意以降、中国当局は拘束や強制失踪、軟禁といった手段を用い、地下教会の信徒を愛国教会(中国公認教会)への加入へ追い込んでいる。ある信徒は、教会が取り壊され十字架が撤去される中で、合意が地下教会を合法的に破壊するための「巧妙な武器」になっていると証言した。また、多くの信徒がバチカンから裏切られたと感じており、長期的には中国の地下教会が消滅する懸念も指摘されている。

さらに調査では、公式に認められた教会に対する統制も強化されていることが判明した。聖職者には頻繁な政治教育が義務付けられ、説教の内容にも事前の認可が必要なほか、子供の教会への立ち入り禁止や宗教活動の登録制などが導入されている。また、2025年12月に導入された新たな規定により、聖職者の海外渡航には政府の許可が必須となった。

HRWは、こうした行為が「世界人権宣言」に違反し、信仰、言論、集会、移動の自由を著しく侵害していると結論付けた。なお、今回の調査結果に対し、中国政府とバチカンの双方から現時点で公式な回答は得られていない。

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  • 出典:中央社 CNA
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