【中央社】故・常玉(サン・ユー)の作品「北京馬戯」は、今年3月に香港のサザビーズで行われた現代美術オークションにて、4726万香港ドル(約1億9000万新台幣)で落札されました。国立歴史博物館は本日より特別展「馳騁-馬的多重形象」を開始し、同作を一般公開することで、多くのファンが巨匠の筆致を直接堪能できるようになりました。

サザビーズによると、常玉は大型作品をあまり制作しておらず、1950〜60年代に描かれた「北京馬戯」は、当時の画家の自信と情熱を証明する希少な一点です。同時代に制作されたサーカスを題材にした作品で題字があるものはわずか3点しか確認されておらず、そのうちの一つが今回オークションにかけられた米国コレクターの作品、もう一つはシンガポールの個人蔵、そして最後の一つが国立歴史博物館に収蔵されている本作です。

国立歴史博物館は本日、特別展「馳騁-馬的多重形象」および収蔵品展「推力-巴西聖保羅双年展の輻輳与拡散」の合同開会式を行いました。「馳騁-馬的多重形象」のキュレーターを務める蔡耀慶氏は、会場で常玉の作品6点を展示していると語りました。

蔡氏は、今年は馬年にちなみ、館内の馬に関連する作品を紹介することにしたと説明します。展示入口には常玉が描いた大小の馬の絵が並べられ、小さな作品は友人へ送ったカードです。わずか10センチ×14.5センチのサイズの中に、赤い馬と緑の草原の強い対比が鮮やかに描かれており、常玉の色彩に対する卓越した感覚が示されています。

長年海外で暮らした常玉にとって、「北京馬戯」は故郷の祭りの賑わいを回顧する作品でもあります。蔡氏は、画面左上に常玉の書道の才能が垣間見える「北京馬戯」の題字があり、そこには画家の孤独と文化的なルーツへの郷愁が込められていると指摘しました。

同時に開催される「推力-巴西聖保羅双年展の輻輳与拡散」では、席徳進や張大千といった巨匠たちの作品を展示し、かつて国立歴史博物館が台湾の芸術代表団をブラジルのサンパウロ・ビエンナーレへ派遣していた時代の歴史を振り返ります。これは当時の政治情勢の中で、台湾芸術がいかにして国際舞台へと進出したかを物語る重要な記録です。

洪世佑館長は、1957年から1973年まで、国立歴史博物館が国家の委託を受けて計9回にわたりサンパウロ・ビエンナーレへの参加を主導した経緯を説明しました。外交的に厳しい環境下で、同館は台湾美術界と国際社会をつなぐ重要な窓口としての役割を果たしました。

両展は5月31日まで、国立歴史博物館にて開催されています。

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  • 出典:中央社 CNA
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