人手負担を軽減し、軍人が戦訓に専念できるようにするため、防衛大臣の顧立雄氏は8日、立法院で全台湾9か所の軍事教育機関で「衛哨業務の外部委託」を試行すると発表しました。第一段階として、2026年9月から5か所で開始します。
これに対し、軍事専門のファンページ「世界特殊部隊と軍事装備データベース」は10日、「衛哨の民間委託」について分析し、問題は「誰が哨戒するか」ではなく、台湾が存亡の危機にある中で、社会の防衛的レジリエンスが崩壊しているという「亡国の警鐘」であると警告しています。
### 衛哨業務の委託はいつから?9軍校で2段階で試行
顧立雄防衛大臣は8日、立法院外交・防衛委員会で「少子化がもたらす国軍の人材政策への影響」についての特別報告を行い、質疑に応じました。防衛省の計画では、全国9か所の軍事学校で衛哨業務の外部委託を2段階で試行します。顧氏は、衛哨業務を警備会社や警備員が担当することで、軍人は本来の部隊に戻り、戦闘訓練に集中できると説明しました。
#### 第一段階(2026年9月1日~) - 防衛大学(3キャンパス) - 陸軍士官学校 - 海軍士官学校 (計5か所で試行)
#### 第二段階(2027年1月1日~) - 陸軍専門学校 - 空軍航空技術学院(2キャンパス) - 中正予備校 (計4か所で試行)
### 衛哨委託で国軍は本来の任務に専念できるのか?民間警備は「入退場管理」が限界
「世界特殊部隊と軍事装備データベース」は、衛哨業務の委託について、軍人がキャンプの門番をしなくてもよくなり、これは運用効率の向上にはなると指摘します。しかし、国家防衛戦略の観点からは「構造的危機」を示していると分析しています。
現在の軍事勤務では、調理場の委託など非戦闘業務の外部委託は長年行われており、戦闘要員の節約に貢献しています。同ページは、民間警備員を雇用しても、キャンプの「防衛」そのものを放棄するわけではないと強調します。民間警備はあくまで人員や業者の出入りを管理するだけで、キャンプが侵入されたり、車両が突入するような緊急事態には武装対応できません。
防衛大臣の顧立雄氏は、軍人が本来の部隊に戻り、戦闘訓練に専念できるようにすると述べています。(資料写真、顏麟宇撮影)
### 委託が示す真の警鐘とは?防衛省の選定基準が問われる
専門ページは、軍事防衛の観点から、武装対応可能な現役軍人が「迅速対応部隊」として配置され、民間警備が入場管理を分担することで、教官や幹部が戦訓に集中できるのは、近代軍隊の効率化の一環だと評価します。米軍でも同様の仕組みがあると指摘します。
しかし、台湾の警備会社の質はまちまちであり、防衛省がどのように業者を選定するかが重要だと指摘しています。真の警鐘は、「なぜ軍が勤務の外部委託を急いでいるのか」という点にあります。それは、国軍の基層部隊の「編成対実員比」の低下と、人口構造の縮小による巨大な圧力が背景にあると分析しています。
### 国軍の編成対実員比は「危険水域」?基層兵力は6割台まで低下
同ページは、予算センターの評価報告を引用し、志願兵部隊全体の編成対実員比が75.58%にとどまり、危険な水準にあると指摘しています。特に「志願兵士官」は63.35%まで低下しており、基層兵力の深刻な不足が明らかになっています。
また、内政部のデータによると、2023年に徴兵可能な男性の数は10万人を下回り、来年には約7.7万人にまで減少すると予測されています。兵源の母数が枯渇しており、これは台湾の防衛が直面する避けられない問題です。衛哨の委託は、こうした圧力の一つの症状にすぎないと同ページは結論づけています。
防衛省は、採用ルートの拡大や給与の引き上げで兵力の空洞化に対応していますが、肝心なのは、国民が「いったい何を守るために戦うのか」という価値観の問題に真剣に向き合う必要があると指摘しています。
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- 出典:PR Times
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