ONE-VALUE株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:フィ ホア、以下「ONE-VALUE」)は、日系企業によるベトナム市場参入・事業拡大を支援するM&Aアドバイザリーサービスにおいて、ベトナム国営企業への出資・買収支援サービスを強化することを決定しました。
ベトナムでは、国営企業がエネルギー、通信、金融、インフラ、資源、不動産などの基幹産業において重要な役割を担っています。一方で、近年は国有資本の再構成、非中核分野からの撤退、SCIC(国家資本投資会社)等を通じた資本売却の動きが進み、日系企業にとって国営企業への出資、買収、合弁、戦略的提携を通じた市場参入機会が広がりつつあります。
ONE-VALUEは、これまで培ってきたベトナムM&A支援、企業調査、現地ネットワーク、政府・企業とのリレーションを活用し、日系企業によるベトナム国営企業への出資・買収検討を、初期調査から案件探索、デューデリジェンス、入札・交渉、クロージング、PMIまで一気通貫で支援してまいります。
サービス強化の背景
ベトナム経済において、国営企業は依然として大きな影響力を持っています。ベトナムの主要企業ランキングでは、エネルギー、石油、通信、金融、鉱業などの分野において国営企業が上位に多数含まれており、国家の基幹産業を支える中核的な存在となっています。
国営企業は、単なる大企業ではありません。港湾、空港、電力網、鉄道、鉱山、林地、市内中心部の不動産など、民間企業が資金力だけでは取得しにくい戦略的資産を保有しています。また、公共プロジェクト、政府関連案件、特定分野の事業ライセンス、既存顧客ネットワークを持つことも多く、日系企業がベトナムで事業基盤を構築するうえで重要なパートナー候補となります。
一方で、国営企業への出資・買収には、通常の民間企業M&Aとは異なる難しさがあります。SCIC等による資本売却、入札手続き、国家鑑定価格、最低落札価格、外資規制、許認可、国有資本比率、経営権の取得可能性、現地関係者との調整など、検討すべき論点が多岐にわたります。
特に、公開情報だけでは国営企業の実態、保有資産の価値、経営状況、入札参加条件、競合投資家の動向、行政上の実務運用を十分に把握することは困難です。そのため、日系企業がベトナム国営企業への出資・買収を成功させるには、現地事情に精通した専門家による調査、案件探索、スキーム設計、交渉支援が不可欠です。
こうした背景を踏まえ、ONE-VALUEは、日系企業向けにベトナム国営企業買収支援サービスを重点領域として強化します。
ベトナム国営企業が持つ3つの強み
ベトナム国営企業は、日系企業にとって単なる買収対象ではなく、ベトナム市場での競争優位を確保するための重要な参入ルートとなり得ます。
第一に、戦略的資産の保有です。国営企業は、港湾、鉄道、空港、電力網、鉱山、森林資源、都市中心部の不動産など、民間企業では取得が難しい資産を保有している場合があります。こうした資産は、事業展開、物流、製造、エネルギー、都市開発、不動産開発において大きな価値を持ちます。
第二に、国営企業ならではのライセンスや事業許認可です。ベトナムでは、一部の分野において国営企業が重要な事業運営主体となっています。空港、鉄道、送電網、石油・ガス、タバコなど、外資企業や民間企業が単独で参入しにくい領域では、国営企業との協力、出資、合弁、買収が有効な参入手段となる場合があります。
第三に、公共・政府関連プロジェクトや顧客ネットワークです。国営企業は、省庁、地方自治体、公共機関、他の国営企業との関係を持ち、公共プロジェクトや政府関連案件に関与するケースがあります。日系企業にとっては、国営企業との資本提携や業務提携を通じて、通常ではアクセスが難しい事業機会に参入できる可能性があります。
国有資本再編が生むM&A・出資機会
ベトナムでは、国有経済の役割を再定義し、国有資本を重要戦略分野へ集中させる政策方針が示されています。これにより、国営企業は「民間が担えない、または担う能力のない分野」に重点化され、非中核分野や競争分野では、国有資本の撤退、持分縮小、SCIC等を通じた資本売却が進む可能性があります。この動きは、日系企業にとって、ベトナム国営企業への出資、買収、合弁、事業承継、戦略的提携の機会拡大を意味します。
特に、交通・物流、電力・エネルギー、水・環境インフラ、通信、医療、教育、不動産、製造業、食品加工、物流・倉庫などの分野では、国有企業が保有する資産や事業基盤を活用することで、日系企業がベトナム市場で短期間に事業基盤を構築できる可能性があります。
一方で、国有資本の売却案件は、必ずしも一般的なM&A案件のように自由交渉で進むとは限りません。入札、公告、保証金、最低価格、投資家資格、支払い期限、株式譲渡手続きなど、制度上の手続きが厳格に定められている場合があります。
そのため、投資機会を正しく評価し、実行可能なスキームを設計するには、ベトナムの制度、商習慣、行政実務、国営企業の意思決定構造を理解したうえで、案件ごとに慎重な検討を行う必要があります。
ベトナム国営企業買収における主な課題
ベトナム国営企業への出資・買収では、通常の民間企業M&Aとは異なる実務上の課題があります。
まず、情報の非対称性です。公開資料だけでは、国営企業が保有する資産の実態、土地利用権、許認可、既存契約、財務状況、経営課題、人材・組織体制、将来の再編方針を十分に把握できない場合があります。
次に、価格評価の難しさです。国有資本の売却では、国家の鑑定基準に基づいて最低価格が設定される場合があります。そのため、市場環境、事業リスク、デューデリジェンスの結果が価格に十分反映されないケースもあります。競合投資家との入札により、落札価格が想定以上に高騰するリスクもあります。
さらに、経営権取得の可否も重要です。国有資本比率、売却株式数、外資規制、既存株主構成によっては、出資しても十分な経営関与ができない可能性があります。投資目的が財務投資なのか、事業シナジーの創出なのか、経営権取得なのかを明確にしたうえで、適切なスキームを設計する必要があります。
加えて、クロージング後のPMIも大きな論点です。国営企業は、長年の組織文化、意思決定プロセス、行政との関係、従業員構成、労務慣行を持つため、買収後の統合には慎重な対応が求められます。
ONE-VALUEの今後の取り組み
ONE-VALUEは、日系企業によるベトナム国営企業への出資・買収を、以下の領域で支援します。
初期調査・市場調査:対象業界の市場規模、成長性、競争環境、政策動向、外資規制、国営企業の位置づけを調査します。公開情報だけでなく、現地ヒアリングや専門家ネットワークを活用し、実態に基づいた市場理解を支援します
国営企業・売却案件の探索:SCIC等による資本売却案件、国有資本を有する企業、資本提携候補、合弁候補、事業承継候補を探索します。日系企業の事業戦略、投資目的、シナジー仮説に応じて、ロングリスト・ショートリストを作成します。
企業調査・プレDD
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:提携
- 製品・サービス:M&Aアドバイザリーサービス / デューデリジェンス