世界初、大型商船向け水素燃料エンジンの水素燃料陸上運転を開始

大型商船向け水素燃料エンジンの陸上運転が世界で初めて開始され、実船実証へ加速。
交通・運輸・輸送,エネルギーNQ 81/100出典:prnews

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  • 📰 発表: 2026年3月28日 16:54

                          株式会社ジャパンエンジンコーポレーション
                                     川崎重工業株式会社
                                      株式会社商船三井
                                商船三井ドライバルク株式会社
                                      尾道造船株式会社
                                  一般財団法人日本海事協会

株式会社ジャパンエンジンコーポレーション(以下「ジャパンエンジン」)と川崎重工業株式会社(以下「川崎重工」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)の「グリーンイノベーション基金事業/舶用水素エンジンおよびMHFS(註1)の開発」プロジェクトに、株式会社商船三井(以下「商船三井」)、商船三井ドライバルク株式会社(以下「商船三井ドライバルク」)、尾道造船株式会社(以下「尾道造船」)および一般財団法人日本海事協会(以下「日本海事協会」)の協力のもと取り組んでいます。

本プロジェクトにおいて、ジャパンエンジンは水素を燃料とする純国産大型低速2ストロークエンジンの開発に取り組んでおり、この度、世界で初めて(註2)フルスケールエンジン初号機(実際の船舶に搭載するエンジン、6UEC35LSGH)での全筒水素燃料混焼運転を開始いたしました。現在までに、100%負荷で水素混焼率95%以上に到達しており、GHG削減と安定運転を確認しております。今後も水素混焼運転における性能最適化のための検証試験を継続いたします。

近年、国内外において水素を燃料とする船舶の開発・実証が進んでいますが、これらの多くは圧縮水素を燃料とした観光船やタグボートなど、内航や港湾における比較的 短距離・短時間・低出力での運航形態の社会実装が検討されています。これに対し本プロジェクトは、高効率・高出力な低速2ストローク水素燃料エンジン6UEC35LSGHと液化水素燃料を組み合わせることで、長距離・長時間・高出力な運航を可能とする推進システムである点に大きな特長があり、水素を燃料とする大型商船の実用化に向けた重要な技術的ステップとなります。

ジャパンエンジンはこれまで、水素に係る材料・燃焼に関する基礎試験や、水素燃料噴射装置の耐久試験を重ねてきており、本エンジンはこれらの知見を反映して開発しました。今後はフルスケールエンジンとしての各種検証試験を実施したうえで、2027年1月に出荷し、尾道造船が実証船として設計・建造する1万7500重量トン型水素燃料多目的船(以下、「本船舶」)の主機関として搭載される予定です。本エンジンへ水素燃料を供給するシステムであるMHFSは川崎重工が開発・製造を進めており、同じく本船舶に搭載される予定です。
また、商船三井および尾道造船は本船舶の建造について合意し、一連の契約を締結しました。さらに、関係各社での協議を通じて、水素燃料船とするための各種設備仕様についても合意し関連契約を締結しています。現在、本船舶の詳細設計は順調に進捗しています。

本船舶は、2028年度から3年間にわたり、商船三井と商船三井ドライバルクの運航管理のもと、実証運航を行う予定です。また、本エンジンやMHFSの開発、実証船の設計・建造・運航の各段階を通して、日本海事協会が安全性に関する評価を行います。
NEDO支援のもと、ジャパンエンジンおよび川崎重工は、商船三井、商船三井ドライバルク、尾道造船、日本海事協会と連携し、「水素燃料による商船運航の実用化」という新たな挑戦を通じて、持続可能な海運の未来を切り拓いてまいります。

水素燃料エンジン「6UEC35LSGH」
水素燃料多目的船(1万7500重量トン型)(完成予想図)

(註1) MHFS: Marine Hydrogen Fuel System(舶用水素燃料タンクおよび燃料供給システム)

(註2) ジャパンエンジン調べ

【参考リンク】
本件関連の過去プレスリリースは以下をご参照ください。
・2021年11月9日付 

舶用水素燃料エンジンを搭載した実船での実証運航に関する基本合意 ~ネットゼロ・エミッション船を目指して~ | 商船三井
・2023年10月19日付 

水素燃料船の実証運航に向けて基本設計承認(AiP)を取得 | 商船三井

よくある質問

今回の発表の主な内容は何ですか?

株式会社ジャパンエンジンコーポレーションが、世界で初めて大型商船向け水素燃料エンジンのフルスケール初号機(6UEC35LSGH)で、全筒水素燃料混焼運転の陸上試験を開始したことです。現在までに100%負荷で水素混焼率95%以上を達成し、GHG削減と安定運転を確認しています。

開発中の水素燃料エンジン「6UEC35LSGH」の主な特徴は何ですか?

純国産の大型低速2ストロークエンジンであり、高効率・高出力が特徴です。液化水素燃料と組み合わせることで、長距離・長時間・高出力な大型商船の運航を可能にする推進システムである点が、従来の短距離・低出力の水素燃料船とは異なる大きな特長です。

この水素燃料エンジンを搭載した実証船はいつ頃建造され、運航を開始する予定ですか?

エンジンは2027年1月に出荷され、尾道造船が設計・建造する1万7500重量トン型水素燃料多目的船に搭載される予定です。本船舶は2028年度から3年間にわたり、商船三井と商船三井ドライバルクの運航管理のもと、実証運航を行う予定です。

このプロジェクトにはどのような企業や団体が関わっていますか?

株式会社ジャパンエンジンコーポレーションと川崎重工業株式会社が開発を主導し、株式会社商船三井、商船三井ドライバルク株式会社、尾道造船株式会社、一般財団法人日本海事協会が協力しています。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業として取り組まれています。