医療分野に特化した広報・マーケティング支援などを行うMediative株式会社(本社:東京都/代表取締役:畑 拓磨、以下Mediative)は、北海道大学病院精神科神経科(所在地:北海道札幌市、加藤 隆弘教授)、クラスター株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:加藤 直人)と産学連携し、社会的ひきこもりの状態にある方や精神疾患患者を対象とした「ひきこもり支援のためのメタバース診察システム」の共同研究プロジェクトを2026年6月11日より開始いたします。
今回は第一弾としてのメタバース模擬診察を実施いたします(北大倫理審査委員会2026年3月23日承認)。精神科領域におけるひきこもり向けメタバース診察の実証研究は、国内でも先進的な取り組みです。
本プロジェクトは、精神科領域における仮想空間(メタバース)を用いた「新たな支援手法の確立」を目的としており、Mediativeは、本プロジェクトの企画推進・アバターコミュニケーションの知見提供の立場で参画し、テクノロジーを用いた新しい医療へのアクセス環境構築を支援いたします。
本プロジェクトの概要 本プロジェクトは、ひきこもり状態やうつ病、統合失調症、発達障害などで北海道大学病院精神科神経科および共同研究機関を受診する患者と、本研究に協力を得られる健常者を対象に、2028年3月31日までの期間に実施する「メタバース診察システム」の構築を目的とした研究です(北大倫理審査委員会2026年3月23日承認)。
今回実証する「メタバース診察システム」は、日本最大級のメタバースプラットフォームを開発・運営するクラスター株式会社が提供するサービス「cluster」を基盤とした仮想空間に構築された診察を補助する空間(以下メタバース診察室)で、アバターを介した診察補助を行う新たな支援手法となります。
メタバース診察室では、医療者(医師、看護師、心理士、精神保健福祉士等)と当事者が対面する標準的な診察室と合せて、患者がリラックスして受診できるようカウチベットや、希望に応じて医療者が同席できる伴走者席を設置し、患者の心理状態に合わせた環境選択を可能にした上で、ヘッドマウントディスプレイを装着して10〜15分程度の診察補助を行いながら、視線や動作データの記録・分析を通じて臨床的な有効性を検証します。
アバターを介したメタバース診療補助の活用により、従来の対面診療や互いの顔が見えるビデオ通話による遠隔診療に比べ、対人緊張の強いひきこもり当事者の心理的・物理的負担を大幅に緩和することができ、円滑なコミュニケーションを促進することが期待されます。
※メタバース診察室の機能 医療者と患者の双方が独自制作含む任意のアバターや自由なBGM変更することができる機能に加え、必要に応じて医療者の表情を実画像でモニターに表示し、擬似的な対面診療の環境を構築できる機能も備えています。
本プロジェクトの背景 現在、社会的ひきこもり状態にある方(以下ひきこもり当事者)にとって、外出へのハードルや対面コミュニケーションに対する強い不安感から、「医療機関へのアクセス」そのものが困難となっている実情があります。
医療機関へのアクセスが遅れることは、抑うつ、不安、不眠、自傷念慮などの精神症状の長期化・重症化につながるだけでなく、生活習慣病や身体疾患の発見・治療の遅れにもつながる可能性があります。特に長期にわたる社会的孤立は、心身の健康リスクや生活機能の低下と関連することが指摘されており、ひきこもり当事者が必要な医療につながりにくい状況は、精神科領域にとどまらない重要な医療課題といえます。
一方、医療業界全体では技術の発展に伴いオンライン診療の普及が進んでいますが、没入感や空間共有を伴う「メタバース」の本格的な臨床導入は、未だ発展途上の段階にあります。精神科領域における診療は物理的な接触を必ずしも必要とせず、「対話」と「観察」が主軸となるため、メタバース空間との親和性が高い可能性があります。
こうした背景を踏まえ、当事者が導く医療アクセスの課題を解決する新たな精神医療の形を模索すべく、産学連携し本プロジェクトが始動しました。
本プロジェクトでMediativeが果たす役割 今回Mediativeは、本プロジェクトの「企画推進」および「アバターコミュニケーションの知見提供」という立場で参画します。メタバース空間特有のコミュニケーション特性や、アバターを介することによる心理的安心感の醸成など、これまでMediativeが培ってきた知見を本プロジェクトのシステム構築に活かします。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:提携
- 関連組織:クラスター株式会社
- 製品・サービス:cluster / メタバース診察システム