手術時に発症する難治性疾患の新たな原因を解明
順天堂大学と信州大学の研究グループは、骨格筋型電位依存性カルシウムチャネル(CaV1.1)の遺伝子変異が、悪性高熱症(MH)を引き起こす新たな発症機構を解明しました。CaV1.1変異により静止時にも微弱なカルシウム遊離が生じ、これが悪性高熱症の引き金となることを突き止めました。この成果は、新たな治療戦略の開発に寄与することが期待されます。
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- 📰 発表: 2026年5月29日 18:00
- 🔍 収集: 2026年6月1日 03:33(発表から57時間33分後)
- 🤖 AI分析完了: 2026年6月1日 04:25(収集から52分後)
順天堂大学医学部薬理学講座の村山尚 先任准教授と信州大学医学部分子薬理学教室の冨田拓郎 准教授らの研究グループは、広島大学および東邦大学との共同研究により、骨格筋型電位依存性カルシウムチャネル(CaV1.1)の遺伝子変異による悪性高熱症(MH)の新たな発症機構を明らかにしました。本研究では、CaV1.1変異が骨格筋の生理的カルシウム遊離機構である脱分極誘発性Ca2+遊離(DICR)の電位依存性を亢進させた結果、静止時にDICRが生じてCa2+誘発性Ca2+遊離(CICR)を増強することを示しました。本成果は、長年不明であったCaV1.1変異によるMH発症機構の理解を大きく前進させるとともに、新たな治療戦略の開発につながることが期待されます。本研究成果は、Communications Biology誌のオンライン版に2026年5月29日付で掲載されました。悪性高熱症(MH)は、外科手術時に使用される吸入麻酔薬や筋弛緩薬によって、体温上昇、筋拘縮、代謝亢進などを引き起こす重篤な疾患です。主な原因は、骨格筋の筋小胞体に存在するCa2+遊離チャネルである1型リアノジン受容体(RyR1)からの異常なCa2+遊離です。これまでMH患者の多くでRyR1の機能亢進変異が報告されてきましたが、一部の患者ではCaV1.1に遺伝子変異が同定されていました。しかし、その発症機構は不明でした。研究グループは、DICR再構成系を用い、広島大学で同定された4種類のCaV1.1変異の機能解析を行いました。その結果、特定の変異ではDICRの電位依存性が亢進しており、静止状態においても微弱なDICRが生じ、それがRyR1近傍の局所的なCa2+濃度上昇を介してCICRを増強してMHを発症する可能性が示されました。今後は亢進したDICRを正常化する新たなMH治療薬の開発が期待されます。
よくある質問
この研究は台湾の医療にも影響しますか?
はい、悪性高熱症は世界共通の疾患であり、診断や治療法の進歩は国際的に共有されます。