建設用3Dプリンタを活用した柱・梁・スラブ一体型大型PCa部材の製作・施工技術を実証

日揮グローバルと大成建設は、建設用3Dプリンタを用いて柱・梁・スラブの型枠を一体造形する大型PCa部材の製作・施工技術を福島県浪江町で実証した。この取り組みは、土木学会の技術指針(2025年7月発刊)に基づいた初の事例であり、将来的に人工50%、コスト15%の削減を目指す。部材接合を削減することで省人化や安全性の向上にも寄与する。
調査NQ 91/100出典:PR Times

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  • 📰 発表: 2026年5月20日 19:00
  • 🔍 収集: 2026年5月20日 10:31
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月20日 10:57(収集から25分後)
日揮ホールディングス株式会社の海外EPC事業会社である日揮グローバル株式会社は、大成建設株式会社と「生産プロセスのDX」の一環として、建設用3Dプリンタを活用し、柱・梁・スラブの型枠を一体で造形した大型プレキャスト(PCa)部材の製作・施工技術を実証しました。

本実証では、福島県浪江町において、建設用3Dプリンタで埋設型枠を造形し、内部に鉄筋等を配置した上でコンクリートを流し込むことで、柱・梁・スラブを一体化した大型PCa部材を製作・施工しました。本取り組みは、土木学会「建設用3Dプリント埋設型枠を用いたコンクリート構造物の技術指針(案)」(2025年7月発刊)に基づき製作・施工を行った初の事例となります。

建設業界では、技能者・従事者不足の深刻化を背景に、生産性向上が大きな課題となっています。PCa工法は、省人化や工期短縮に有効な手法として普及していますが、近年のプラントやインフラ分野における構造物の大型化・複雑化により、部材数増加に伴う施工手間や精度管理の煩雑化が課題となっていました。

こうした課題に対し、本技術では、従来は個別に製作し接合していた柱・梁・スラブPCa部材を、建設用3Dプリンタで造形した型枠を用いて一体製作することで、部材点数および接合作業を大幅に削減できます。これにより、省人化や工期短縮が可能となり、将来的には人工50%削減、コスト15%削減を目標としています。さらに、工程の簡素化により高所作業や人力作業の低減が図られ、施工性及び安全性の向上にも寄与します。

これまで日揮グローバルは、デンマークCOBOD International A/S(COBOD社)製の建設用大型ガントリー型セメント系3Dプリンタを導入し、国内外で実証を重ねてきました。一方、大成建設は、建設用3Dプリンティング技術「T-3DP」の開発を通じて、自立安定性・耐久性に優れた専用材料および施工技術に関するノウハウを蓄積してきました。本実証では、両社が培ってきた「大型プリント設備」と「高性能プリント材料・施工技術」を融合し、実大スケールでの大型PCa部材の一体製作・施工を実現しました。

また、異なる企業が開発した装置と専用材料を組み合わせた場合においても、従来工法と同等以上の品質が確保できることを確認しました。この結果は、建設用3Dプリンタを活用した大型PCa部材の実用化に向けた大きな一歩となります。

【本技術の特長】
- 柱・梁・スラブ型枠の一体造形により施工性・安全性を向上:部材の分割数と接合作業を削減し、人力作業や高所作業を減少。
- ニアサイトプリントにより生産性を向上:建設地近傍での部材製作により輸送制約を解消し、コスト低減にも寄与。
- 大型・複雑構造物への高い適用性:配管等の干渉が多いプラント支持架構など、複雑な構造物にも柔軟に対応可能。

本実証の結果、設計どおりの形状・強度を確保できることを確認し、工程短縮や作業負荷軽減の効果を実証しました。今後、両社は技術の高度化と標準化を進め、国内外への普及展開を図り、建設生産プロセスそのものの変革を目指します。

よくある質問

この技術はいつから使えますか?

本実証は2025年7月に発刊された指針に基づいており、技術の実用化へ向けた取り組みが進められています。

コストはどれくらい下がりますか?

将来的には従来比で15%のコスト削減を目指しています。

どんな場所に設置できますか?

現場近傍で製作するニアサイトプリントにより、輸送制約を受けず、複雑なプラントやインフラ構造物にも対応可能です。