【ミャンマー大地震からまもなく1年】大災害にはじまり、情勢不安による治安悪化が加速するなかで、年間約1万件の治療を実施「一度でも医療を止めたらもう患者は来なくなる。だから止める訳にはいかない」
ジャパンハート、ミャンマー地震後の医療活動を報告
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- 📰 発表: 2026年3月28日 00:49

日本発祥の国際医療NGOである特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都台東区 理事長:𠮷岡春菜)は、2026年3月28日をもってミャンマー大地震から一年を迎えることを機に、年間の治療実績と現地の状況を報告します。
2004年のジャパンハート設立とともに開始した、ミャンマー・ザガイン管区ワッチェ慈善病院での医療支援活動。20年間にわたり、民主化移行、新型コロナウイルス感染症流行、クーデターと再度の軍事政権化など、激動の時代とともに活動を継続するなかで、2025年3月28日にM7.7のミャンマー大地震が発生しました。
震源地エリアに位置するワッチェ慈善病院は、一部病棟が崩壊、約2ヵ月にわたり運営中断を余儀なくされるなど大きな影響を受けます。その後は、6月1日の入院受入れ、6月2日の手術実施を皮切りに病院運営を再開。8月に政府より活動終了要請を受けるまで各地域への巡回診療も継続しました。
これらの活動を通じて、2025年度は外来および巡回診療件数は約9,500件、手術500件超、のべ約1万件の治療につながりました(最終集計後の確定数値は2026年9月発表予定)。
大地震直後の混乱からはじまり、年末の総選挙による情勢不安が加速した2025年度は、特に患者の医療アクセス面が大きな壁となりましたが、前年度と同等規模の治療件数を維持しています。
一方で、その背景には、災害支援としての巡回診療で多くの患者を診たことが影響しており、発災前よりも、「ジャパンハートの病院に行きたいけど治安が悪くて行けない」との理由で来院を断念するケースが激増しています。ジャパンハートのミャンマー事業では今後、医療拠点の分散化などを進め、このような情勢下でも無償の医療を届け続けるための体制を強化していきます。

【河野朋子(現地駐在20年、ミャンマー医療事業統括・看護師)コメント】
国全体が不安定ななかで、まず現場の医師・看護師などのスタッフの安全を確保したうえで、彼らとどうすれば医療にアクセスできない人に医療を届けられるかを考え続け、工夫を重ねています。医療を一度でも止めてしまうと、その後は患者さんは来なくなってしまう可能性が高いため、医療を止めるわけにはいきません。状況を慎重に見ながら、これからも「活動の継続」こそが重要と考えます。
ミャンマーの方々は、日本に対して非常に強い信頼と安心感を寄せてくれている一方で、日本側ではミャンマーへの関心はあまり高くないかもしれません。日本の皆さんからミャンマーの現状に目を向け、関心を寄せてくださること自体が、現地の方々にとって大きな励みとなっています。より多くの方にミャンマーの現状を知っていただければ幸いです。
よくある質問
ミャンマー大地震はジャパンハートの活動にどのような影響を与えましたか?
2025年3月28日に発生したM7.7のミャンマー大地震により、ワッチェ慈善病院の一部病棟が崩壊し、約2ヶ月間にわたり運営中断を余儀なくされました。その後、6月1日に入院受入れ、6月2日に手術実施を皮切りに病院運営を再開しました。
地震や情勢不安がある中で、ジャパンハートは年間どのくらいの治療を提供しましたか?
2025年度は、外来および巡回診療件数が約9,500件、手術が500件超にのぼり、合計でのべ約1万件の治療を実施しました。大地震や情勢不安による治安悪化があったにもかかわらず、前年度と同等規模の治療件数を維持しています。
現在、ミャンマーでの医療活動における主な課題は何ですか?
大地震直後の混乱に加え、年末の総選挙による情勢不安が加速し、治安が悪化していることが大きな課題です。特に「ジャパンハートの病院に行きたいけど治安が悪くて行けない」という理由で来院を断念する患者が激増しており、患者の医療アクセスが困難になっています。
ジャパンハートは、現在の情勢下で医療を継続するためにどのような対策を講じていますか?
ジャパンハートは、医療拠点の分散化などを進め、情勢不安が続く中でも無償の医療を届け続けるための体制を強化していく方針です。現地スタッフは、一度でも医療を止めてしまうと患者が来なくなる可能性が高いため、「活動の継続」こそが重要だと考えています。
日本の人々がミャンマーの現状に関心を持つことは、現地にとってどのような意味がありますか?
ミャンマーの人々は日本に対して強い信頼と安心感を寄せており、日本の人々がミャンマーの現状に目を向け、関心を寄せてくれること自体が、現地の人々にとって大きな励みとなります。より多くの人にミャンマーの現状を知ってもらうことが望まれています。