DXHR株式会社(以下 DXHR)は、2026年5月25日、当社が運営するコワーキングスペース「NeuroHub(ニューロハブ)」にて、AI駆動開発の最前線をテーマとしたエンジニア・経営者向けイベント「AI駆動開発勉強会:横のつながりと人間の役割の変化」を開催いたしました。
本イベントは、AIに実装させるのではなく『認識を設計する』思想から、FDE(Forward Deployed Engineer)の現実、15人月を1日で完了させた受託開発の舞台裏まで、現場の実装者だからこそ語れる『一次情報』が交わされる密度の高いイベントとなりました。
開催の背景 生成AIの活用は、エンジニアのコーディング支援というフェーズを越え、企業活動全体への浸透フェーズへと明確にシフトしつつあります。シリコンバレーの投資家目線では『AI駆動開発』はすでに過去の議論であり、AIをビジネスにどう実装するかが新たな勝負所となっている一方、日本国内ではプロンプトの基礎を学び始めたばかりの大企業も多数存在します。この温度差こそが、現場で次の打ち手を考えるエンジニア・経営者にとって最も生々しい論点です。
イベント冒頭、主催の伊東氏は「AI時代こそリアルな人とのつながりに価値が上がっている」と本イベントの方針を説明。以下の3つの目的を掲げ、イベントが幕を開けました。 - 横のつながりを広げる:ディープリサーチで情報収集が均質化する時代だからこそ、リアルな対話でしか得られない一次情報を持ち寄り、AI実装の現場知を共有するネットワークを育てる - 有識者から学ぶ:NTT等の最前線で活躍する参加者やパネルゲストから、最新トレンドと実践ノウハウを直接吸収する - ビジネスチャンスの創出:経営者・エンジニア・非エンジニアが入り混じる構成で、過度な営業ではなく自然な連携・受発注のきっかけを生む
LT セッション&パネルディスカッション 最前線で AI エージェントを設計・運用する登壇者より、AI に実装を任せるための 『認識設計』、AI 駆動開発トレンドの本質的な転換、FDE の実像と分業化という 3 つの切り口で、現場の試行錯誤と次の打ち手が共有されました。
1. AI に実装させるな、認識を設計しよう(登壇:古井戸氏 株式会社WellAI 代表) 診療放射線技師から副業の LP 制作を経てプログラマーへ転身という異色キャリアの古井戸氏は、現在 AI コールセンターや AI アバターなど 4 プロダクトを率いる立場から『AI 時代の差は曖昧さをつぶす精度で決まる』と切り出しました。漠然と指示を投げると AI が賢すぎて『それっぽい』設計を補完し、修正のたびにズレが発生する悪循環を経験。Claude のプランモードでも前提認識のズレが残ったため、AI が先にユーザーへ質問を投げ返す『Grill Me』を導入し、前提条件・境界条件・例外ケースを事前に潰すことで、コードはほぼ書かず『実装は AI、判断は人間』の構造へ移行できたといいます。社内では『AI 駆動開発の四原則』(情報を渡す/ガードレールを設ける/AI に走らせる/改善し続ける)と、理念・プロセス・日々の指針の 3 層構造『AI ファクトリー』を運用。結論として、AI 時代に代替されるのは『実装者』であり、残るのは『認識を設計できる人』――AI に発注される側ではなく発注する側でいるための条件として、認識を揃える力の重要性を強く訴えました。
2. パネルディスカッション:AI 駆動開発の最前線と FDE の実像 ゲストには、AI 駆動開発に『要件定義と設計』を加えて発信したのは自身が最初(2023 年〜)と自認する熊井氏(熊井総研)を迎えました。シリコンバレー目線では『AI 駆動開発』はすでに過去で、AI をビジネスに実装することが新たな勝負所と指摘し、Claude Code に自動ループを仕込んで見積り 15 人月の受託案件を実質 1 日(10 時間)で完了させた成功談を共有。一方、40〜50 人月規模のバグ対応では『そもそも DB 環境が構築されておらず』という現場の泥臭い実態も指摘されました。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:イベント
- 関連組織:株式会社サードスコープ / NTT
- 製品・サービス:NeuroHub / Claude Code