潜水艦国産化の軌跡を紐解く:書籍『海鯤破浪』が語る台湾の国防自主への道

元メディア幹部の李志徳氏が、台湾の潜水艦国産化の歴史を追った著書『海鯤破浪』を出版しました。本書は、長年にわたる政治的障壁を乗り越え、いかにして専門性と国防の自主性が政党を超えて積み上げられてきたかを明らかにしています。
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  • 📰 発表: 2026年5月15日 18:41
  • 🔍 収集: 2026年5月15日 19:02(発表から21分後)
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月15日 19:03(収集から1分後)
【中央社・台北15日】メディア関係者であり、元アジア・ファクトチェック・ラボ主任の李志徳氏は、台湾の潜水艦国産化の過程に14年間注目し、このほどその歴史と国防自主への歩みを綴った書籍『海鯤破浪(海鯤、波を破る)』を出版しました。

国防予算が度々否決され、潜水艦の国産化予算もその影響を受け続ける現状に対し、李氏は中央社のインタビューで、「潜水艦の国産化は政治的な駆け引きの道具にすべきではない。専門知識と国防の自主性は、党派を超えたものであるべきだ」と語りました。

李氏は、世間では潜水艦国産化の成果が蔡英文前政権の決断によるものと見なされがちだが、実際にはそれ以前から海軍司令部による計画が存在していたと指摘します。「蔡前総統の最大の功績は決断を下したことだが、なぜ即座に実行に移せたのかといえば、先人たちの準備があったからだ」と述べ、政権交代を経てもなお積み上げられてきた専門的なエネルギーこそが評価されるべきだと主張しました。

しかし、この道のりは平坦ではありませんでした。李氏は陳水扁政権時代を振り返り、当時、立法院で半数以上の議員が署名し、潜水艦の国産化を強く求めた超党派の動きがあったことに言及しました。当時、この主導権を握っていたのは野党議員でした。

李氏は、「当時、陳水扁政権がその署名に基づいた計画を進めていれば、潜水艦の国産化はすでに実現していたはずだ」と悔やみます。しかしその路線は採用されず、その後、汎藍陣営(国民党など)は反対へと舵を切り、その「無差別なボイコット」が現在まで続いていると分析しています。

李氏はこの歴史を記すことで、国防予算の監視のあり方を再考するよう各界に警鐘を鳴らしました。「反論する側も、深く考えずに慣習に従うのではなく、より良い選択肢があることに気づくべきだ」と訴えています。

『海鯤破浪』は、潜水艦計画に直接携わった10人の関係者へのインタビューと、膨大な一次資料に基づいて構成されています。全4部構成となっており、1980年代の「剣龍案」に始まり、海外との技術協力の機会、米国からの潜水艦購入を目指した「海星計画」、そして台湾初の国産潜水艦「海鯤」に至る「海昌案」まで、その全貌が克明に描かれています。

李志徳氏はこれまで『無岸的旅途』、『海風泱泱』、『叛国者』などの著書を出版しており、ジャーナリストとして高い評価を受けています。

よくある質問

『海鯤破浪』という書籍は何について書かれていますか?

台湾が長年かけて取り組んできた潜水艦国産化の歴史、政治的背景、および国防の自主性を確立するための道のりについて、10人の関係者へのインタビューを交えて詳細に解説しています。

著者の李志徳氏は、潜水艦国産化の政治的側面についてどのような見解を持っていますか?

国防や潜水艦開発は政治的な政争の道具にされるべきではなく、党派を超えた専門的な枠組みで維持されるべきだと主張しています。

本書はどのような構成になっていますか?

全4部構成で、1980年代の「剣龍案」、各国との協力関係を探った歴史、米国からの調達を目指した「海星案」、そして現代の国産潜水艦建造である「海昌案」という時系列で構成されています。