中央社(パリ15日)によると、台湾の曹仕翰監督による初の長編劇映画『南方時光』がパリで上映され、観客やメディアから大きな注目を集めた。曹監督は創作の段階から、この作品が中国市場で受け入れられないことを予期していたが、市場のために創作の意図を変えることは望まなかったと明かした。

今年のパリ台湾映画祭では、曹仕翰氏が「フォーカス・フィルムメーカー」に選ばれ、開幕作品として『南方時光』が上映された。本作の舞台は、台湾で初めて総統直接選挙が行われた1996年であり、当時の中国によるミサイル脅威が背景となっている。

上映後のトークセッションでは、フランスの観客から台湾の地層政治や過去の体罰文化、親子間の葛藤について活発な質問が寄せられた。フランスの文化誌『À Rebours』は、本作が少年の視点から戦争の脅威下にある日常を描き出し、1980年代世代の郷愁を誘ったと高く評価した。また、映画サイト「eastasia.fr」は、本作を侯孝賢監督の『南国再見、南国』になぞらえ、少年の清々しくも憂いのある世界観を称賛した。

曹監督は、1996年当時10代であった自身の経験を振り返り、成長過程の迷いや不安を本作に投影したと語る。物語の舞台設定上、選挙旗や中華民国の国旗の描写が不可欠であり、当初から中国市場への参入は諦めていたという。中国の投資家から設定変更の打診もあったが、監督は「それでは私が撮りたかった映画ではなくなる」と拒否した。

『南方時光』は、昨年モロッコのマラケシュ国際映画祭での入選が政府の介入により取り消される事態に見舞われたが、今年に入りフランスのヴズール国際アジア映画祭で審査員賞とNETPAC賞を受賞するなど、国際的な評価を固めている。中国からの圧力に対し、曹監督は「政治的なラベルを貼られることは避けられないが、理に基づき、毅然かつ穏やかに自身の立場を主張していく」と語った。監督は現在、台湾の地方における貧富の差を描く新作の脚本を準備中である。

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  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:イベント
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