【シンガポール16日ロイター/AFP】海運データによると、イランの港湾に出入りする船舶に対する米国の封鎖措置にもかかわらず、米国の制裁対象となっているスーパータンカーがホルムズ海峡を通過し、ペルシャ湾に進入したことが分かった。これは制裁対象艦としては2隻目となる。
パキスタンのイスラマバードで行われた米イラン間の週末の和平交渉が決裂した後、トランプ米大統領は12日に封鎖措置を発表した。米軍中央司令部(CENTCOM)はX(旧Twitter)上で、「月曜日に封鎖を開始して以来、10隻の船舶に帰還を命じた。突破に成功した船は一隻もない」と投稿した。当初、帰還命令を受けた船は9隻とされていたが、米ミサイル駆逐艦によってイランへ引き返すよう「再誘導」された10隻目が追加された。
しかし、イランのファルス通信は16日、米国の制裁対象となっているイランのスーパータンカーが封鎖を無視して海峡を通過し、イランのホメイニ港へ向かったと報じた。同通信は船名や航行の詳細は明らかにしていない。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)および海事データ提供会社Kplerのデータによると、「RHN」と名付けられた空荷の超大型原油タンカー(VLCC)が本日、ペルシャ湾に進入した。この船は200万バレルの石油を積載可能だが、目的地は現時点で不明である。
この進入の前日にも、同じく米国の制裁対象である「アリシア号」という名のVLCCがホルムズ海峡を通過している。Kplerのデータでは、同船はイラクへ向かっているとされている。両船とも過去数年にわたりイラン産原油を輸送した記録がある。また、一旦は追い返された中国籍の制裁対象タンカー「リッチ・スターリー号」も、1日の離脱を経て本日再びペルシャ湾へ引き返している。
ワシントンがイランに対するエネルギー制裁の執行を一部緩和してから数週間、米国はイラン産原油の購入者に対して二次制裁を科す可能性を警告しており、これは今後の交渉を有利に進めるための布石とみられる。テヘランの情報筋によると、イラン側は交渉提案の一環として、双方の衝突回避合意を条件に、ホルムズ海峡のオマーン側での船舶の自由航行を認める可能性を示唆しているという。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:ニュース
- 関連組織:ロンドン証券取引所グループ(LSEG) / Kpler
- 製品・サービス:超大型タンカー(VLCC)