【中央社ヴィリニュス16日】ラトビアの国家安全保障機関である憲法保護局は最新の報告書を発表し、西側諸国による対露制裁がロシア経済に顕著な打撃を与えており、ロシア側が約1300億ドル(約4兆新台湾ドル)もの追加コストを強いられていると指摘した。この措置は長期的にはロシアの対外的な脅威能力を削ぐことに繋がるとされている。

ラトビア公共メディア(LSM)の報道によると、同報告書は、制裁のみでロシアのウクライナ政策を即座に変えることは困難としつつも、ロシアの能力を制限する上で不可欠な手段であり、さらなる強化の余地があると結論づけている。報告書はロシア側自身の推計を引用し、侵攻開始以降、制裁対象となった西側製品を迂回ルートで調達するために年間平均約325億ドル、総額で1300億ドルの追加支出が発生したとしている。

また、報告書によれば、2030年までに西側の制裁を含む諸要因により、ロシアの対外貿易は現行の総量の約5%にあたる約1755億ドルが減少する見込みである。このうち西側の制限措置による影響は最大で1360億ドルに上り、企業制裁、二次制裁、禁輸措置、米国の関税などが含まれる。さらに、別のロシア国内機関の分析を引用し、西側が圧力を強めれば、今後5年間でロシアのエネルギー産業が約2165億ドルの損失を被る可能性も示唆した。なお、これらの数値はロシア側の公表データであり、実際の損失はこれを上回る可能性があると警鐘を鳴らしている。

報告書は、ロシアがウクライナ情勢を巡る外交交渉の場で、制裁の緩和を模索している現状を指摘。制裁が解除されれば、ロシアが軍事再編や対外的な影響力行使のための資源を得ることになり、ウクライナや欧州、そして世界全体の安全保障上の脅威が高まると強く警告した。最終的に報告書は、制裁は直ちに戦争を停止させる特効薬ではないものの、戦争を維持したり新たな紛争を起こしたりするためのロシアの財政基盤を効果的に圧迫していると総括している。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
  • 関連組織:憲法保護局 (ラトビア)
  • 原文内の日付:過去数年 (ウクライナ侵攻以降)
  • 製品・サービス:エネルギー産業