ハンガリーの国会選挙において、保守派のオルバン氏が敗北し、16年続いた政権が幕を閉じました。新たに総理に就任するペーテル・マジャル氏率いる中道右派「尊重と自由党(Tisza)」は、全199議席のうち138議席を獲得し、憲法改正をも可能にする強力な基盤を築きました。エジプトの元外交関係者は中央社に対し、この変化は単なる欧州内の政治変動にとどまらず、これまで親露・親イスラエル路線を歩んできたハンガリーの政策転換が、中東情勢にも間接的な影響を及ぼす可能性があると指摘しました。

オルバン政権下のハンガリーは、EUと対立する独自の立場を取り、ロシアとの密接な関係維持やエネルギー供給の依存、さらにはEUの対露制裁や対ウクライナ支援への反対、イスラエルの入植地政策への批判阻止などを行ってきました。新政権がEU寄りの姿勢に転換すれば、凍結されていたEUの資金援助が再開される見込みがある一方で、ロシアからのエネルギー供給制限によるコスト増大のリスクに直面します。これにより、ハンガリーは湾岸諸国からのエネルギー調達を強化せざるを得なくなるでしょう。

また、イスラエルメディアは今回の選挙結果に深い懸念を表明しています。オルバン政権はEU内におけるイスラエルの最も強固な同盟国として、国際刑事裁判所(ICC)の逮捕令状への抗議や、貿易事務所のエルサレム移転など、イスラエルにとって重要な盾となってきました。政権交代により、イスラエルはEU内で直面する批判を直接受ける可能性が高まり、今後は個人主導の親露・親イスラエル路線から、EUの集団的立場に回帰していくことが予想されます。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:EU / Arab News / Ynet