ハンガリーのオルバン首相が選挙での敗北により、16年間に及ぶ長期政権を終えることとなりました。フランスのバロ外相は、ロシアのプーチン大統領にとって、欧州連合(EU)内における「トロイの木馬」を失う形になったと述べました。一方、メディアからはハンガリーの対ロシアエネルギー依存という構造的課題が指摘されており、今後の二国間関係の行方に注目が集まっています。

オルバン政権は長年にわたり欧州委員会と対立し、EU加盟時に締結した条約を遵守していないとして批判を浴びてきました。バロ外相はラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の番組において、オルバン氏の敗北は本人だけでなく、プーチン氏にとっても重大な挫折であると強調しました。

バロ氏は次期首相と目されるペーテル・マジャル氏に対し、崩壊した法の支配の柱を再構築し、理不尽な拒否権の行使を撤回して、ハンガリーを再び欧州の主要な一員へと導くことを期待すると表明しました。

『ル・フィガロ』紙は、オルバン氏が米国、中国、ロシアといったEU弱体化を狙う強国と良好な関係を築き、現在もロシアからのエネルギー輸入を継続している点を指摘。今回の敗北は、ドイツの「ドイツのための選択肢(AfD)」のヴァイデル党首や、オランダの極右指導者ウィルダース氏、フランスのルペン氏ら、欧州の極右勢力にとっても打撃となります。また、シリアのアサド氏やベネズエラのマドゥロ氏、イランのハメネイ師など、近年のロシアの盟友が次々と失脚・失策している現状において、プーチン氏にとってさらなる痛手となります。

政治学者のティボー・ミュゼルグ氏は、オルバン氏敗北の主因は経済の停滞にあると分析しています。かつて中欧の指導的存在だったハンガリーが、深刻な汚職によりバルカン半島並みの貧困国へと転落したことが民意を離反させました。

今後の展望について、マジャル氏は親欧州路線への回帰を誓っているものの、自身も保守派であり、移民対策などは現行路線を維持する可能性があります。また、エネルギー資源をロシアに依存せざるを得ない経済的制約がある中で、新政権がどの程度ロシアとの距離を置けるかは依然として不透明です。

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  • 出典:中央社 CNA
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