台湾の基隆籍漁船「全漁6号」が16日、釣魚台(日本名:尖閣諸島)の北東沖で火災により沈没した。中国海警局は「中国台湾籍漁船」に対し「消火と救助活動を行った」と発表したが、実際には乗組員6名は別の台湾漁船によって救助されていた。台湾の海岸巡防署(海巡署)は、海上での人道支援に国境はないと強調した上で、中国側が海難事故を政治的に利用し、台湾の主権を侵害する行為を控えるよう強く求めた。
「全漁6号」は12日午後に八斗子漁港を出港。62歳の台湾人船長とフィリピン人乗組員6名が乗船していた。16日未明、同船が尖閣諸島北東の日本捜索救助区域で火災を起こしたとの通報を受けた海巡署は、直ちに桃園艦を現場へ派遣した。当時、6名の乗組員は付近で作業中の「全漁36号」によって既に救助されていたが、船長は依然として行方不明となっている。
中国海警局は17日夜、釣魚島(尖閣諸島)海域で緊急救助を行ったと発表。消火活動を行う写真などを公開し「6名を救助した」と主張した。これに対し海巡署は18日、プレスリリースを発表。救助を行ったのはあくまで「全漁36号」であり、中国側の発表は事実を歪めた認知戦であると指摘した。現在、台湾側は日本の海上保安庁とも連携し、行方不明の船長捜索を継続している。
海巡署は、海上での救助活動は普遍的な人道価値に基づくものだと述べ、台湾側も過去に中国籍の漁船を救助した実績があることを挙げた。その上で、中国側が「中国台湾籍」という政治的文言を用いて主権を侵害しようとすることに対し、「海難事故を政治的意図のために利用すべきではない」と遺憾の意を表明した。海巡署は、船長の発見に向けて全力を尽くす方針である。
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- 出典:中央社 CNA
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