【中央社嘉義市15日】嘉義県消防局の翁姓隊員が2021年、潜水訓練中に溺死した事故をめぐり、遺族が提訴していた国家賠償請求訴訟で判決が言い渡されました。裁判官は、訓練の計画および実施において消防側に過失はなかったとして、遺族の訴えを棄却しました。なお、控訴は可能です。判決では、消防署に対して装備の拡充を求め、公務員が安心して任務に当たれる環境整備の重要性が指摘されました。
嘉義地方検察署の不起訴処分書によると、事故は2021年9月13日、仁義潭で行われた潜水訓練中に発生しました。当時31歳だった翁隊員は同僚と共に潜水しましたが、同僚が換気過多により浮上した際、翁隊員は浮上しませんでした。救助活動が行われ約20分後に引き揚げられましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。当時の教官2名についても業務上過失致死の疑いで捜査されましたが、調査の結果、環境や機械、人為的ミスといった重大な瑕疵は認められず、不起訴処分となりました。
遺族側は、翁隊員が有資格者であり健康状態も良好であったことから、事故が起こるはずがないと主張し、嘉義県消防局を相手取り国家賠償を請求していました。しかし、嘉義地方裁判所は、教官らが消防の安全管理基準を遵守しており、善管注意義務を果たしていたと判断しました。照明器具や安全ロープを使用せず、目視や「握手」による通信で訓練を進めた手法についても、過失とは認められないと結論付けました。
一方で判決は、消防署に対し、訓練内容や装備、場所の選定などに関する標準化されたマニュアルの策定を強く推奨しました。海軍の潜水作業マニュアルや海外の事例を参考にし、明確な基準を設けるべきだと提言しています。また、公共安全潜水に関する専門的な体系化や訓練制度の構築、予算措置による装備の近代化を進めることが、公務員が誇りを持って職務に励み、国家への信頼向上につながると付言しました。
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- 出典:中央社 CNA
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