ブラジルのルラ大統領は17日、欧州歴訪を開始しました。最初の訪問先であるスペインでサンチェス首相と会談し、重要鉱物に関する協力覚書に署名したほか、世界の左派リーダーによる会合に出席しました。

4月17日から22日までの日程で行われる今回の歴訪は、スペイン、ドイツ、ポルトガルの3カ国を巡るもので、経済・政治の両面で重要な意味を持ちます。ルラ氏の外交戦略において、今年10月に控える大統領選に向けた重要な布石と見られています。

CNNブラジルによると、ブラジルはスペインとの間で15項目の協力文書に署名しました。中でも注目されるのは、リチウム、ニッケル、コバルト、銅といった戦略的資源を対象とした「重要鉱物」に関する覚書です。この合意は政治的・外交的象徴の意味合いが強いものの、ブラジルが世界の「資源外交」においてより主導的な役割を果たす意欲を示したものといえます。ルラ氏は「ブラジルはもはや原料の輸出国に留まらず、完全な産業チェーンの構築を目指す。かつてのような金銀を略奪される歴史を繰り返してはならない」と強調しました。

また、BBCブラジルによると、ルラ氏はバルセロナで両国の企業関係者に対し、ブラジルは平和と投資を追求しており、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、米国のトランプ大統領らといかなる対立も望まないと表明しました。さらに、中東での紛争を「不必要かつ無責任」と非難し、国際社会に対し教育や開発、安定に注力するよう呼びかけました。

BBCは、今回の訪問がトランプ米大統領の国際舞台での圧力や、スペイン左派政権による米国・イスラエルの対イラン攻撃への批判と重なるタイミングで行われたと分析しています。専門家は、ルラ氏がトランプ氏への批判と米ブラジル関係の維持という難しい舵取りを迫られており、国際社会において地雷を踏まないよう慎重な対応が求められていると指摘しました。

スペイン以外にも、ルラ氏はドイツ・ハノーバーの技術展示会への参加や、ポルトガルのリスボン訪問を予定しています。地政学的緊張が高まる中、ブラジルが中国との主要な貿易関係を維持しつつ、いかに欧米との戦略的協力を深化させるかが、ルラ外交の真価を問う鍵となりそうです。

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  • 出典:中央社 CNA
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