(中央社記者 劉世怡 台北11日電)環境保護署(現・環境部)が中部科学園区三期七星園区の環境影響評価(環評)を通過させたことに対し、地元住民が環評の撤回を求めて訴訟を提起し、一審で勝訴した。しかし、二審の最高行政法院は、一審判決に法令の不適用や理由不備があるとして、本日、原判決を破棄し、台北高等行政法院へ差し戻して再審理を命じた。
本件は、中部科学園区管理局が作成した中科三期七星園区の第二段階環評書の初稿が、2016年7月22日に環境保護署に審査のために送付され、2018年11月6日に第二段階環評が通過したことを公告したことに端を発する。
住民や農民は、この環評の審査通過に不服をもち、審査の取り消しを求め、まず訴願を提起したが却下されたため、行政訴訟を起こし、訴願決定および原処分の撤回を請求した。
一審の台北高等行政法院は、環評書が園区内の企業から煙突を通じて排出される発がん性化学物質が人体に与える健康リスクについて、十分な評価を行っていないと判断し、住民側の勝訴判決を下した。
環境団体は、これは台湾で初めて裁判所により取り消された第二段階環評案件であると指摘している。
この判決に不服があり、上訴がなされた。二審を担当した最高行政法院は、発がん性などの有害化学物質が事故により漏洩する可能性については、『健康リスク評価技術規範』に定める排出源の確認方法に基づいて評価されるべきだとした。
二審は、一審判決が、煙突の検出結果から算出された有害化学物質の排出量について、事故漏洩の可能性がどの程度あるかを精査せず、また職権調査を尽くさずに、単に「事故漏洩分が含まれていない」と断定したことは早計であると指摘した。
一方で、中部科学園区管理局は、特定の有害化学物質を健康リスク評価や用量効果評価に含めなかった理由を説明しており、二審は、一審がその説明に加えて、評価書に引用・検討されていないが健康リスク評価に影響を与える可能性のある他の文献資料について調査・明記しなかった点も、法令の不適用や理由不備に当たると判断した。このため、原判決を破棄し、再審理を命じた。(編集:蕭博文)
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