【落札結果】名碗再び公の場へ ― 初代 楽 長次郎の黒茶碗が2億3000万円で落札

株式会社毎日オークションは「第850回 新作工芸・茶道具オークション」を開催し、落札総額約4億6600万円を記録。初代・楽長次郎の「黒茶碗 銘 源太黒」が約90年ぶりに市場へ登場し、2億3000万円で落札された。実用と鑑賞を問わず積極的な入札が行われ、茶道具への強い需要が浮き彫りとなった。
イベントNQ 92/100出典:PR Times

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  • 📰 発表: 2026年5月27日 02:00
  • 🔍 収集: 2026年5月26日 17:31
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月26日 17:40(収集から8分後)
株式会社毎日オークション(本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員:岡澤利栄)は2026年5月21・22日(木・金)に東京・有明にて、第850回 新作工芸・茶道具オークションを開催しました。

21日(木)は茶碗を中心に茶の湯で用いられる道具を広く取り揃えた「茶道具」、22日(金)は近代以降の制作となる工芸を主とした作品のうち、より鑑賞性の高い作品で構成された「新作工芸」をそれぞれ扱い、2日間にわたる競りの落札総額は約4億6600万円(手数料込、以下同)を達成しました。

「茶道具」と「新作工芸」において、作品は大きく「実用」と「鑑賞」に分かれますが、オークション参加者が自らの美意識に基づいて「実用」と「鑑賞」の境界を軽やかに跳び越えて選択する傾向が近年ますます強くなっています。買い手による作品の再定義ともいえる状況、その積極性は実に現代性を帯びており、これが極めて力強い競りを生む動力源となっていることが窺える開催となりました。

本オークションの最高額となった初代 楽 長次郎の「黒茶碗 銘 源太黒」は、利休による銘を備え、表千家と所縁の深い豪商・鴻池家に伝わったものです。鴻池家は長次郎作の名碗七つ《長次郎七種(利休七種)》のうち三碗を蔵していたことで知られ、そのほか鴻池家が有した著名な長次郎作の碗として「閑居」「太郎坊」と並び「源太黒」が挙げられます。本碗が公開型の競りの場に出てきたのはおよそ90年ぶり、鴻池家の分家筋にして別格の「三別家」と称された閑楽庵の入札(1938年)以来のことです。

なお先述の「閑居」は、弊社が本年2月21日(土)に開催しました、第842回 岩田家旧蔵特別コレクションにて9億2000万円で落札となった作品であり、不思議な縁を感じさせます。

21日(木)に行われた本碗の競りは3000万円からスタートし、事前入札同士の競り合いによって4000万円台に到達。その間も鳴りやまないオンラインと会場からの入札、また電話が次々と重なり合う中で、価格は8000万円、1億円と続き、やがてオンラインからの参加者同士の一騎打ちとなり、価格は大きく伸長。会場が沸き立つ中、最終的に2億3000万円で落札されました。

そのほか、九代 楽 了入「赤塩笥茶碗」が予想落札価格の下値から十数倍に跳ね上がるなど盛り上がりを見せ、楽茶碗全体に熱い視線が注がれている現況が浮き彫りとなりました。

新作工芸で高額落札続出、茶碗作品にも高い関心

日本近代工芸を代表する作家、板谷 波山の「彩磁葡萄文香爐」は、艶消しの釉薬により薄絹を纏うかのように全体が淡く光を放っており、波山の代名詞ともいえる「葆光彩」の技法を用いたと目される作品。スタートから会場と電話の複数の入札が競り合い、1000万円の辺りから三者による三つ巴の様相を呈し、やがて電話同士、静かな熱意の籠る力強い競りに移行して1782万5000円で決着しました。

現代陶芸の鬼才、加守田 章二の晩年の傑作「一九七九 壷」は、事前入札を超えた900万円に差し掛かった辺りで電話による一対一の応酬がはじまり、最終的に1322万5000円。そのほか岡部嶺男の「灰釉瓶子」も力強く競り上がり、954万5000円の高額落札となりました。

六代 清水 六兵衞の晩年の技法「古稀彩」「銀白泑」などの作品群は15点出品され、落札総額は約1140万円。また、北大路 魯山人の作品も22点の落札で総額約1450万円となりました。

新作工芸における茶碗の熱気

十五代 楽 吉左衛門(直入)による茶碗は、2日目の「新作工芸」での出品。前日の楽茶碗での競りの熱気そのままに、会場、電話、オンラインによる入札が繰り広げられ、1127万円で落札されました。ルーシー・リー、加藤 唐九郎、川喜田 半泥子の茶碗でも高額落札が相次ぎ、楽茶碗の活況と併せて、茶碗全体に対する注目度の高さを示す結果となりました。

よくある質問

第850回 新作工芸・茶道具オークションの落札総額はいくらですか?

2日間で約4億6600万円(手数料込)を達成しました。

最高額で落札された作品は何ですか?

初代・楽長次郎の「黒茶碗 銘 源太黒」で、2億3000万円で落札されました。

「銘 源太黒」が公開の場に出たのはいつ以来ですか?

1938年の閑楽庵の入札以来、約90年ぶりとなります。

オークション参加者のどのような傾向が競りを生んでいますか?

美意識に基づき「実用」と「鑑賞」の境界を越えて選択する傾向が強まっており、これが力強い競りの動力源となっています。

他に高額落札された作家や作品はありますか?

板谷波山の「彩磁葡萄文香爐」が1782万5000円、加守田章二の「一九七九 壷」が1322万5000円、岡部嶺男の「灰釉瓶子」が954万5000円などで落札されました。