株式会社シンク・ネイチャー、海洋生物多様性マップの「成熟度」を測る新指標を開発

シンク・ネイチャーは、海洋生物多様性データの信頼性を評価する新指標「情報収束」を開発しました。3,500万件以上のデータを解析し、情報の安定性を数値化することで、企業のTNFD対応やESG投資等の意思決定を科学的に支援します。
調査NQ 90/100出典:PR Times

📋 記事の処理履歴

  • 📰 発表: 2026年5月21日 20:00
  • 🔍 収集: 2026年5月21日 11:31
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月22日 01:50(収集から14時間18分後)
株式会社シンク・ネイチャーのサイエンスチームは、世界規模の海洋生物多様性に関する知見がどの程度「成熟」しているか、すなわち十分なデータに基づき安定しているかを客観的に評価する新指標を開発しました。本研究は、ネイチャーポジティブ、ESG投資、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)など、確かなデータに基づく意思決定が求められる海洋ビジネスにおいて、利用する空間データの「確からしさ」を判断する科学的指針となります。

現在、企業活動が自然に与える影響評価やブルーエコノミー推進において、生物多様性マップの活用が不可欠です。しかし、従来のマップは調査不足によるデータの偏りという課題を抱え、判断基準が不明瞭でした。不確実なデータは環境リスクの見落としや投資判断の誤りにつながる恐れがあります。

本研究では、海洋生物多様性情報システム(OBIS)から取得した3,500万件以上の出現記録というビッグデータを規格化・浄化し、魚類やサンゴ、海藻類、甲殻類など13の主要な分類群を対象に解析を実施しました。最大の特筆点は「情報収束(Information Convergence)」というフレームワークの導入です。これは統計学習に基づき、データの蓄積に伴って生物多様性パターンがどれだけ安定するかを0から1の数値で定量化するものです。

解析の結果、関心の高い魚類や造礁サンゴなどは高い収束度を示し、広域評価の土台として高い信頼性があることが分かりました。一方で、希少種指標(RWSR)は極めて不安定であることが明らかとなり、STAR指標等の評価に用いる際はリスクを伴うことが示唆されました。今後は、次にどの海域を調査すべきかという基礎研究の指針としても活用され、企業においては透明性の高いリスク管理と効率的な自然投資を促進します。

よくある質問

なぜ生物多様性マップの信頼性評価が必要なのですか?

不確実なデータに基づいた環境評価は、環境リスクの見落としや誤った投資判断につながるため、科学的な「確からしさ」の判断基準が不可欠だからです。

どの分類群のデータが信頼できますか?

解析の結果、魚類やサンゴ、海藻類などの広域的分布パターンは収束度が高く、現在のデータでも高い信頼性があることが確認されています。

この指標はどこで公開されていますか?

『Frontiers of Biogeography』誌に論文として掲載されており、詳細はDOI: 10.21425/fob.19.178549から確認可能です。