テレイグジスタンス株式会社(TX)は本日、Amazon Web Services(AWS)・NVIDIA・MassRoboticsが共同推進する「Physical AI Fellowship 2026」の成果として、ヒューマノイドロボットによるVLAベースの自律動作デモと、NVIDIAのWorld Model「DreamZero」を活用した連携の成果を公開しました。テーマは「From Real Humanoid Data to Physical AI」—大規模な実環境テレオペレーションで収集したデータを基盤モデルの学習に直結させ、物理AIの実現へと繋げるパイプラインの全体像を初めて対外的に示しました。
1. シングルポリシーモデルが、コンビニのレジ袋詰めを自律実行
今回のデモの核心は、複数のサブタスクを順番につないだものではなく、ひとつのVLAモデル(シングルポリシー)が知覚から行動までをエンドツーエンドで処理する点にあります。
デモ映像では、TXのヒューマノイドロボットが日本のコンビニのレジカウンターで、複数の商品(ペットボトル、おにぎり、お菓子など)を両腕で次々と把持し、レジ袋に詰めていく動作を披露。また、「Autonomous」の表記とともに、テレオペ介入なしの完全自律動作であることを明示しています。
2. NVIDIA 「DreamZero」による共同実装 ---リアルデータとモデル学習の橋渡し
TXが今回あわせて公開したのが、NVIDIAのWorld Model「DreamZero」を用いた共同での取り組みの成果です。TXはPhysical AI Fellowshipを通じて、NVIDIAおよびAWSのチームと実用化を見据えたDreamZeroの実装を共同で進めてきました。
DreamZeroはロボットと周囲のシーンの「未来の状態」を予測するWorld Modelです。シミュレーション環境での動作予測に加え、実環境のヒューマノイドテレオペデータからのオフライン予測を実施し、TXが実世界で収集したデータが基盤モデル学習に活かされることを実証しました。
実世界のダイナミクスを理解した挙動を行うWorld Modelは、Physical AIが未知の事象に対応できる可能性を高める効果が期待されます。TXはNVIDIA・AWSのチームとともにこの研究を継続しており、ロボティクス基盤モデル開発の中核に位置づけています。
3. 現在地と、これから解く問題
TXは今回のデモを、完成品としてではなく「研究の現在地」として公開しています。現時点での技術課題は明確であり、それ自体がTXの次なる開発アジェンダです。
・動作速度 現状の自律動作は実用速度には届いていません。デモ映像中では等倍(1x)と8倍速(8x)の両方を公開しており、スピードが次の主要課題であることを示しています。
・モーションの滑らかさ 現在の動作出力にはぎこちなさが残っています。VLAモデルの予測した出力をロボットの最終制御にどのように変換するか、アクション表現の設計を含めて開発を進めています。
・汎化性能(Generalization) 対象物の位置が数センチ変わるだけで動作精度が落ちるケースがあります。これはデータ量・データ多様性の問題であり、スケールで解決できると考えています。TXはロボットハードウェアの設計・製造から実際の現場でのロボットオペレーションまでを自ら実施しており、この強みを活かして独自のデータの量・多様性を追求していきます。
4. なぜ今、TXに入るのか
TXは以下の強みで未踏の課題に挑んでいます。 ・実環境×大規模:コンビニという商用環境でロボットを運用し、学術ラボでは手に入らないリアルワールドデータを蓄積。 ・フルスタック:ハードウェア、データ収集、基盤モデル、制御まで一社で持つことで、成果を実機に即時反映。 ・インフラ:AWSの最先端GPUクラスタによる大規模学習と、NVIDIAとの連携によるIsaacSim環境の活用。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:イベント
- 関連組織:Amazon Web Services (AWS) / NVIDIA / MassRobotics
- 原文内の日付:2026
- 製品・サービス:ヒューマノイドロボット / VLA(Vision-Language-Action)モデル