史実と幻想のはざまで──大佛次郎が追い求めた物語の力

横浜市芸術文化振興財団が、大佛次郎の豊臣秀頼を巡る二作品を軸にしたテーマ展示を2026年度に開催します。
文化・芸術,観光NQ 81/100出典:prnews

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  • 📰 発表: 2026年3月28日 16:10

大坂夏の陣で自刃したとされる豊臣秀頼には、各地に“生存伝説”が残っています。

大佛次郎はこの謎に魅せられ、1937年に「生きてゐる秀頼」を執筆しました。

さらに26年後、同じ題材を用いながらも、まったく異なる物語として「月の人」(後に『月から来た男』と改題)を発表しています。「再び書こうとしても再現できない」と語るほど、この「月の人」には深い愛着が込められています。

これら二作に共通するキーワードは「ロマン精神」と大佛次郎がよんだ、物語世界をつむぎだす奔放な想像力です。

本展では、二つの“秀頼をめぐる物語”を中心に、小説や歌舞伎の戯曲として発表された戦国作品を取り上げます。晩年に至るまで大佛次郎が問い続けた、大衆小説にふさわしいロマンチシズムと何か。大佛が参照した資料や書簡、取材の記録などから制作の舞台裏を紹介しつつ、戦国を舞台にした大佛作品の“面白さ”にせまります。

佐多芳郎≪献花≫紙本着色、1951年

大佛次郎「月から来た男」「あとがき」

勝田哲、佐多芳郎 両画伯の躍動感あふれる挿絵画像をデジタルサイネージで一挙公開

勝田哲(1896-1980)が挿絵を担当した「生きてゐる秀頼」は連載全22回。

勝田哲挿絵「生きてゐる秀頼 第二回 雨の花(一)」

昼間、あの女が捕えられた時、真の下手人がどこかに隠れていたとしたら、どこだろう?

佐多芳郎(1922-1997)が挿絵を担当した「月の人」は全300回にわたる連載でした。

佐多芳郎挿絵「月の人 第六十四回 紅蓮(七)」

この[幸村の]支えが破れた後は、岡山口、天王寺の東軍は合流して、黒い洪水のように市中に流れ入った。目ざすのは城であった。

それぞれ手がけた挿絵が、作品世界の構築に、大きな役割を果たしました。

現在、挿絵原画は所在が確認されていないため、掲載誌紙から取り出した挿絵にその場面の一文を添えて、全挿絵・約350点をデジタルサイネージでご覧いただきます。


展覧会概要

【会期】  令和8年4月25日(土)~8月16日(日)

【開館時間】10:00~17:30(入館は17:00まで)

【休館日】  月曜日(祝休日の場合は翌平日)

【料金】   大人(高校生以上) 200円(150円)、中学生以下 無料

      ( )内は20人以上の団体料金

     ※横浜市在住の65歳以上の方 100円(濱ともカード等をご提示ください)

     ※障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料

     ※毎月23日(市民の読書の日)と第2・第4土曜日は高校生無料

よくある質問

本展覧会の主なテーマは何ですか?

本展覧会は、豊臣秀頼の「生存伝説」に魅せられた大佛次郎が執筆した二つの作品、「生きてゐる秀頼」と「月の人」(後に『月から来た男』と改題)を中心に、大佛次郎が追い求めた「ロマン精神」と物語の力を紹介します。

どのような展示内容が予定されていますか?

二つの“秀頼をめぐる物語”を中心に、小説や歌舞伎の戯曲として発表された戦国作品を取り上げます。また、大佛次郎が参照した資料や書簡、取材の記録などから制作の舞台裏を紹介します。特に、勝田哲と佐多芳郎が手がけた約350点の挿絵画像をデジタルサイネージで一挙公開する予定です。

挿絵を担当した画家は誰ですか?

「生きてゐる秀頼」の挿絵は勝田哲が、「月の人」の挿絵は佐多芳郎が担当しました。現在、原画の所在が確認されていないため、掲載誌紙から取り出した挿絵がデジタルサイネージで展示されます。

展覧会の会期、開館時間、料金について教えてください。

会期は令和8年4月25日(土)から8月16日(日)までです。開館時間は10:00~17:30(入館は17:00まで)で、休館日は月曜日(祝休日の場合は翌平日)です。料金は大人(高校生以上)200円、中学生以下は無料です。横浜市在住の65歳以上の方は100円、障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料です。また、毎月23日と第2・第4土曜日は高校生が無料となります。