ONE-VALUE株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:フィホア、以下「ONE-VALUE」)は、2026年6月12日(金)に在日ベトナム大使館で開催された「新たな情勢におけるベトナム・日本の投資・ビジネス機会セミナー」において、当社代表取締役フィ ホアが登壇したことをお知らせします。

本セミナーは、在日ベトナム大使館商務部およびベトナム政府関係機関の連携により開催されたもので、ベトナムと日本の投資・ビジネス協力のさらなる促進を目的に、両国の政府関係者、企業、業界団体等が参加しました。

日越M&A・投資アドバイザリー領域の専門家として招待を受けたホアは、「ベトナムにおけるM&Aと日本企業への投資機会」をテーマに講演し、ベトナムM&A市場の現状、有望分野、日本企業が留意すべきリスク、そして日越企業間の資本提携がもたらす成長可能性について解説しました。

技術移転を実現する鍵は「資本提携」

講演の中でホアは、ベトナムが長年にわたり、日本企業を含む海外企業からの投資と技術移転を重視してきた一方で、単なる業務提携や技術購入だけでは、本当に価値のある技術・ノウハウの移転は容易ではないと指摘しました。そのうえで、「日本企業が持つ優れた技術、ノウハウ、マネジメント、資金をベトナム企業が受け入れ、同時に日本企業もベトナム企業の成長力を取り込むためには、単なる取引関係ではなく、資本提携が重要です。M&Aは、通常の企業買収という枠を超え、日本企業とベトナム企業の発展、そして両国の発展に貢献する分野です」という点を強調しました。

日本企業にとって、ベトナム企業とのM&Aや出資、合弁は、現地市場への参入手段にとどまりません。ベトナム企業の若い成長力、現地ネットワーク、販売チャネル、人材基盤を取り込みながら、日本企業自身の事業承継、海外成長戦略、技術活用の新たな可能性を広げる手段となります。

一方、ベトナム企業にとっても、日本企業との資本提携は、技術、品質管理、経営管理、資金調達、ガバナンス強化を進める重要な機会となります。ホアは、日越M&Aを「一方的な買収」ではなく、「双方が成長するための戦略的パートナーシップ」と位置づけるべきだと強調しました。

ベトナムM&A市場の現状と注目分野

講演では、ベトナムにおけるM&A案件は年間約300〜400件規模で推移しており、東南アジアの中でもベトナムはM&A対象国として高い存在感を持つことを紹介しました。特に今後注目される分野として、ホアは以下の5分野を挙げました。

第一に、製造業・産業分野です。ベトナムは従来、安価な生産拠点として認識されてきましたが、近年は化学、医薬、素材、プラスチック、ハイテク製造など、より高度な技術を必要とする製造業への関心が高まっています。日本企業にとっては、ベトナムの生産基盤と自社技術を組み合わせることで、アジア全体のサプライチェーンを再構築する機会が生まれています。

第二に、不動産・建設分野です。住宅、工業団地、都市開発などは、引き続き大きな投資ニーズを持つ分野です。特にベトナム南部のロンタイン国際空港開発や各省再編に伴う都市・産業インフラの変化は、不動産関連M&Aの新たな契機になると説明しました。

第三に、消費財・BtoC分野です。人口1億人を超えるベトナムでは、所得水準の上昇に伴い、消費市場としての魅力が一段と高まっています。ホアは、日本企業がベトナム市場で商品・サービスを本格的に展開するには、現地企業の販売網、ブランド、顧客基盤を活用するM&Aや資本提携が有効であると述べました。

第四に、グリーンエネルギー・環境分野です。ベトナムは2050年ネットゼロを目指しており、太陽光、風力、工業団地向けの再生可能エネルギー供給、ルーフトップ太陽光などへの関心が高まっています。近年は政策整備も進み、エネルギー分野における投資・M&Aの動きが再び活発化していると紹介しました。

第五に、医療・ヘルスケア分野です。ベトナムでは医療費や教育費に対する家計支出の比重が高く、自由診療や民間医療サービスへの需要も拡大しています。病院、クリニック、ヘルスケアサービス関連企業のM&Aは、今後10年でさらに進展する可能性があると指摘しました。

日本企業が注意すべきM&Aの実務リスク

M&Aは有効な成長手段である一方、「とりあえず買収すればよい」というものではない点も強調しています。ベトナムM&Aにおける主なリスクとして、まずバリュエーションギャップを挙げました。売り手であるベトナム企業は高く売りたい一方で、買い手である日本企業は合理的な価格で買収したいという立場にあり、価格目線の違いによって案件が成立しないケースも少なくありません。そのため、適切な企業価値評価と、根拠に基づいた交渉を行える専門家の存在が重要です。

次に、財務・法務・税務面の透明性に関するリスクです。ベトナム企業では、過去の会計処理や帳簿管理に課題が残る場合もあり、買収前のデューデリジェンスで実態を正確に把握する必要があります。フィホアは、テンプレート通りのDDではなく、対象業界や現地商習慣を理解したうえで、実務上のリスクを深く検証することが不可欠だと述べました。

さらに、外資規制・許認可のリスクにも言及しました。医療、教育、物流、不動産、エネルギーなどの分野では、外資出資比率やライセンス、許認可に関する制約が存在するため、買収スキームの設計段階から慎重な検討が必要です。

また、PMIおよび人材定着も重要な論点です。買収後にキーパーソンが残るか、どのような日本側管理体制を構築するか、どの人材がどの役割を担うかを、契約締結後ではなく、買収検討段階から設計する必要があります。

「安く買う」ではなく「共に成長させる」視点を

講演の最後にフィホアは、日本企業に対し、ベトナム企業を「安く買う対象」として見るのではなく、「これから成長する企業を共に成長させるパートナー」として捉えることの重要性を訴えました。

ベトナム企業の多くは、今後も市場拡大とともに成長していく可能性を持っています。その成長力を日本企業の技術、管理ノウハウ、資金、ブランド力と結びつけることで、日越双方にとって大きな価値を生み出すことができます。

また、ベトナムM&Aでは、オーナー企業が多いことから、オーナーとの信頼関係を重視することも成功の鍵となります。単なる価格交渉ではなく、相手企業の成長意欲、経営者の考え方、従業員や顧客との関係性を理解しながら、長期的なパートナーシップを築くことが求められます。

ONE-VALUEの今後の取り組み

ONE-VALUEは、ベトナム市場に特化したコンサルティング会社として、日本企業のベトナム進出、M&A、合弁、資本提携、市場調査、デューデリジェンス、PMI支援を一気通貫で提供しています。

当社には、年間約200件のM&A・資本提携に関する相談が寄せられており、製造業、不動産、消費財、エネルギー、ヘルスケア、IT、物流など幅広い分野で、日越企業間の投資・提携機会を支援しています。

今後もONE-VALUEは、日本とベトナムをつなぐM&A・投資アドバイザーとして、両

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:イベント
  • 製品・サービス:M&Aアドバイザリー / デューデリジェンス