【結論】本調査のポイント
結論から言うと、シニア世代に増える顔のシミやイボの正体は、多くの場合「脂漏性角化症(老人性イボ)」と呼ばれる良性腫瘍です。老人性のシミは自然には消えず、紫外線を浴び続けることで数が増え、一部は悪性化のリスクもあります。父親に皮膚科受診を勧める際は、「健康診断のついでに」「父の日のプレゼントとして」といった切り口で、本人のプライドを傷つけない伝え方が効果的です。
・50代以上の父親世代の72.3%が顔や体のシミ・イボを1年以上放置している
・家族の61.5%が「父親に皮膚科受診を勧めたい」と考えているが、実際に伝えた人は23.7%にとどまる
・放置する理由の1位は「病気だと思わない」(48.7%)で、脂漏性角化症の認知度は18.3%と低い
用語解説
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)とは
脂漏性角化症とは、中高年以降に顔や体に生じる茶色〜黒色の盛り上がった良性腫瘍である。「老人性イボ」「老人性疣贅(ゆうぜい)」とも呼ばれ、紫外線や加齢が主な原因とされる。多くは良性だが、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が必要となる。
老人性色素斑(日光性色素斑)とは
老人性色素斑とは、長年の紫外線暴露により生じる平坦な茶色のシミである。40代以降の男女に多く見られ、顔・手の甲・腕など日光に当たりやすい部位に好発する。自然に消えることはなく、治療にはレーザーや外用薬が用いられる。
ダーモスコピー検査とは
ダーモスコピー検査とは、特殊な拡大鏡を用いて皮膚の色素病変を詳細に観察する非侵襲的な検査法である。肉眼では判別困難なシミやイボの良性・悪性を鑑別するために皮膚科で広く用いられている。
シミ・イボの主な種類と特徴の比較
比較項目
脂漏性角化症(老人性イボ)
老人性色素斑(シミ)
悪性黒色腫(メラノーマ)
見た目
茶〜黒色、盛り上がり、表面がザラザラ
茶色、平坦、境界明瞭
黒〜褐色、不整形、色むら
原因
加齢・紫外線
紫外線
紫外線・遺伝的要因
悪性の可能性
基本的に良性
良性
悪性(早期発見が重要)
自然治癒
なし
なし
なし(進行性)
主な治療法
液体窒素・レーザー・切除
レーザー・外用薬
手術・化学療法
保険適用
症状により適用可
基本的に自由診療
適用あり
※一般的な目安であり、個人差があります。正確な診断には皮膚科での診察が必要です。
皮膚科・形成外科を展開する医療法人社団鉄結会 アイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、父の日を前に「50代以上の父親世代の肌悩みと家族の意識」に関する調査を実施しました。本調査では、シニア男性に増える顔のシミ・イボの実態と、家族が感じる受診促進の難しさが明らかになりました。
調査背景
父の日を迎えるにあたり、当院には「父親の顔のシミやイボが気になるが、本人が受診を嫌がる」「老人性のシミは放置して良いのか分からない」といった家族からの相談が増加しています。シニア男性は女性に比べてスキンケアや皮膚科受診への意識が低い傾向にあり、良性腫瘍である脂漏性角化症を長年放置しているケースが少なくありません。そこで今回、50代以上の男性の肌トラブルへの対応実態と、家族の意識を把握するため本調査を実施しました。
調査概要
調査対象:50代以上の父親を持つ全国の20〜60代の男女
調査期間:2026年5月25日〜6月3日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】72.3%が1年以上シミ・イボを放置、「5年以上」が最多の38.0%
設問:あなたの父親(50代以上)は、顔や体のシミ・イボをどのくらいの期間放置していますか?
50代以上の父親世代の7割以上が顔や体のシミ・イボを1年以上放置していることが判明しました。特に「5年以上放置」が38.0%と最多であり、長期間にわたる放置が常態化している実態が浮き彫りになりました。
【調査結果】放置理由1位は「病気だと思わない」が48.7%、脂漏性角化症の認知度はわずか18.3%
設問:父親がシミ・イボを放置している理由として考えられるものは何ですか?(複数回答可・主要因を1つ選択)
約半数が「病気だと思わない」と回答しており、脂漏性角化症が治療対象の皮膚疾患であるという認識が不足しています。別設問で脂漏性角化症の認知度を尋ねたところ、「知っている」と回答した人はわずか18.3%でした。
【調査結果】61.5%が「父親に皮膚科受診を勧めたい」、しかし実際に伝えた人は23.7%
設問:あなたは父親に皮膚科受診を勧めたいと思いますか?
6割以上が受診を勧めたいと考えている一方、別設問で「実際に受診を勧めたことがあるか」を尋ねたところ、「伝えた」と回答した人は23.7%にとどまりました。勧めたい気持ちと行動のギャップが存在しています。
【調査結果】「健康診断のついでに」が32.3%で最多、父親のプライドに配慮した伝え方が有効
設問:父親に皮膚科受診を勧める際、どのような伝え方が効果的だと思いますか?
「健康診断のついでに」という自然な形での受診促進が最も効果的と考えられています。「父の日のプレゼント」として受診を提案する方法も22.7%と高く、イベントを活用したアプローチが有効であることが示されました。
【調査結果】「悪性腫瘍の見落とし」を心配する家族が41.7%、健康リスクへの不安が顕著
設問:父親のシミ・イボについて、家族として最も心配していることは何ですか?
4割以上の家族が「悪性腫瘍の見落とし」を心配しており、健康リスクへの不安が最も大きいことが分かりました。「数が増える・大きくなる」への懸念も26.0%と高く、進行への不安を抱える家族が多い結果となりました。
調査まとめ
本調査により、50代以上の父親世代の7割以上がシミ・イボを長期間放置しており、その主な理由は「病気だと思わない」という認識不足であることが明らかになりました。家族の6割以上が皮膚科受診を勧めたいと考えているものの、実際に伝えた人は2割強にとどまり、父親のプライドへの配慮や伝え方の難しさがハードルとなっています。父の日を機に「健康診断のついでに」「プレゼントとして」といった切り口で受診を提案することが、シニア男性の皮膚疾患の早期発見・早期治療につながると考えられます。
医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、シニア男性の顔や体に見られるシミ・イボの多くは「脂漏性角化症」という良性腫瘍ですが、肉眼では悪性腫瘍との区別が難しいケースも少なくありません。『老化現象だから』と自己判断で放置せず、一度は皮膚科でダーモスコピー検査を受けることを強くお勧めします。
今回の調査で「病気だと思わない」が放置理由の約半数を占めたことは、皮膚科医として大変危惧しています。確かに脂漏性角化症の多くは良性ですが、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)や基底細胞がんが混在していることがあります。特に「急に大きくな
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:調査
- 関連組織:医療法人社団鉄結会 アイシークリニック
- 製品・サービス:ダーモスコピー検査