株式会社ジェネシア・ベンチャーズは、同社が運用するGenesia Venture Fund 4号より、AIエージェントによる業務遂行を組織の統治下で安全かつ継続的に運用するためのSovereign Agentic OS『dodoAI』を開発・提供するdodoAI株式会社のシードラウンドにおいてリード出資したことを発表した。

同ラウンドには、クオンタムリープベンチャーズ株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、三井住友海上キャピタル株式会社と個人の投資家も参加している。

出資の背景 AIの進化により、AIエージェントは単なる補助ツールを超え、設計、調査、開発、顧客対応など、企業活動の一部を担う実行主体へと変化している。しかし、多くの企業のガバナンスは人間が業務を遂行することを前提としており、AIエージェントが関与した場合の意思決定プロセスや実行履歴を説明する構造が不足している。この課題は特にAI駆動開発の領域で顕在化しており、企業はAIエージェントによる業務遂行をいかに制御・検証・監査し、継続的に改善するかが問われている。dodoAIは、この課題に対し、AIエージェントを企業の統治下で運用するためのSovereign Agentic OSとして開発されている。

事業内容 『dodoAI』は、企業向けAI統治・運用基盤であり、AI駆動開発を起点に、研究開発、業務プロセス、顧客対応まで、AIエージェントが組織で働く全領域を対象とする。業務の各工程を意味情報として接続する「セマンティック・デジタルツイン」により、企業の説明責任、監査証跡、継続的な改善サイクルを支える。

このシステムは、特定のLLMやAIエージェントに依存しない「Agent-neutral」な設計を特徴とし、企業がモデル選択、配置環境、実行ポリシーを主権的に統治可能にする。配置環境は主要なパブリッククラウドに加え、オンプレミスや閉域網にも対応。マルチLLM/Agent-neutralな構成により、組織の要件に応じた柔軟な運用を実現する。

同社はこれまで、自動車、金融、通信、エネルギー分野の大手企業と協働し、『dodoAI』の試行を展開。大手損害保険会社との試行では、基幹システムの一部においてAI駆動開発を行い、品質基準を満たしながら対応工数を大幅に削減(特定領域で35〜98%)する成果を上げた。

調達した資金の用途と今後の展望 今回調達した資金は、以下の3領域に重点的に配分される方針である。 - プロダクト開発の加速:『dodoAI』の機能拡充と、金融・製造・通信・エネルギー業界向けに可用性・セキュリティ・監査対応を強化。 - エンジニアリング人材の採用強化:AIエージェントアーキテクチャ、分散システム、セキュリティ領域を中心に、東京とベトナム(ホーチミン)拠点の開発体制を拡充。 - エンタープライズ事業開発体制の拡充:導入・運用支援体制を構築し、高い統制要求を持つ領域への展開を加速。

今後は、金融・製造・通信・エネルギー業界を中心に、AIエージェント時代の新しいエンタープライズ統治基盤の構築を目指すとしている。

出資について 株式会社ジェネシア・ベンチャーズの代表取締役 田島 聡一氏とInvestment Manager 黒崎 直樹氏は、「企業がAIエージェントを安全に・横断的に使いこなすためのControl Planeの領域が、これから最も重要になる」と述べ、dodoAIのアプローチが企業のAX推進における構造的な難所に挑むものであると評価。代表の村上氏がエンタープライズIT/AIの世界に長く身を置き、課題構造を深く理解している点を強みとして挙げ、「チームdodoAIが今後10年のエンタープライズITの新しい在り方を提示すると信じている」と期待を寄せた。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:資金調達
  • 関連組織:株式会社ジェネシア・ベンチャーズ / クオンタムリープベンチャーズ株式会社 / 三菱UFJキャピタル株式会社
  • 製品・サービス:Sovereign Agentic OS 'dodoAI'