エムニと東洋鋼鈑、生成AI「AIインタビュアー」で保全業務の属人化解消へ 共同プロジェクトを開始

京大/松尾研発のAIスタートアップである株式会社エムニは、東洋鋼鈑株式会社と共同で、生成AI「AIインタビュアー」を活用した保全業務高度化プロジェクトを開始した。この取り組みは、ベテランの経験と勘に依存する製造現場の「脱属人化」を目指すもの。AIがベテランの暗黙知を対話形式で引き出し、散在する過去の報告書などを体系化することで、誰もが迅速で質の高い対応を可能にし、製造停止時間の最小化を図る。
提携NQ 40/100出典:PR Times

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  • 📰 発表: 2026年5月19日 19:00
  • 🔍 収集: 2026年5月19日 10:31
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月20日 06:50(収集から20時間18分後)
1. 概要
株式会社エムニ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:下野 祐太、以下「エムニ」) は、東洋鋼鈑株式会社(本社:東京都品川区、以下「東洋鋼鈑」)DX 推進部と共同で、生成 AI による"AI インタビュアー"を活用し、保全部門におけるノウハウの形式化と、製造停止時間の最小化を目指す共同プロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは、エムニが持つ生成 AI 技術と、東洋鋼鈑が長年培ってきた製造・保全のナレッジを融合し、保全業務における「脱属人化」の実現を目指します。

2. 背景と課題
製造現場の安定稼働を支える保全業務は、突発的な設備異常へのすみやかな対応が求められる一方で、その対応品質はベテラン保全員の経験と勘に大きく依存している領域です。東洋鋼鈑においても、以下のような課題が顕在化していました。
● 暗黙知化したベテランの知見:保全履歴などのデータは蓄積されているものの、 「なぜその対応を選択したか」「どのような考えで判断したか」といった背景情報が記録されておらず、重要な意思決定プロセスがベテランの頭の中だけに存在している。
● ベテラン依存のボトルネック:異常対応のたびに少数のベテラン保全員のリソースが割かれ、組織全体としての対応スピードに限界がある。
● 過去事例の散在:トラブル報告書や作業手順書がフォーマットや保管場所もバラバラで、同種のトラブルが再発した際に過去知見を即座に参照できない状況。

3. プロジェクトの目的と概要
本プロジェクトでは、生成 AI を活用して保全業務における「脱属人化」を実現することを目指します。具体的には、ベテランの頭の中にある暗黙知と、組織内に散在する形式知の双方を AI が扱える形へと整え、誰もが標準化された良質な知見にアクセスできる状態を構築します。最終的には、保全業務において誰もが最適かつ迅速な対応ができる状態を目指します。
● 暗黙知の言語化:AI インタビュアーがベテラン保全員に対して深掘り質問を実施。人間の認知限界によって網羅的に書き出すことが難しい知見・判断軸・経験則を、対話形式で体系的に引き出し、誰もが活用できる形式知へ変換します。
● 形式知の整理・標準化:散在する過去のトラブル報告書・作業手順書・保全履歴を生成 AI が体系化。突発的な設備異常に対しても、過去知見に基づき、誰でも適切な対応判断ができる状態を実現します。

【具体的な取り組み】
1. 過去データの整理(形式知の構造化):Word、PDF 等の他に電気回路図面などにも対応可能なデータ構造化基盤を有している弊社の独自技術を用いて、フォーマットや保管場所がバラバラなトラブル報告書・作業手順書等を AI が扱いやすい形式に整理・構造化します。製造業に特化してきたエムニの知見を活かし、東洋鋼鈑の業務フロー・専門用語に合わせて、現場でそのまま扱える形に仕上げます。
2. 暗黙知の形式化(AI インタビュアーの導入):AI がベテランに対して深掘り質問を行い、人間が網羅的に書き出すことが難しい知見・判断軸・経験則を、対話を通じて体系的に整理します。
3. ナレッジ活用基盤の構築:形式化された暗黙知と、整理済みの形式知を、AI が適切に検索・提示。保全現場で必要な時に必要な過去知見へすぐにアクセスできるよう、東洋鋼鈑の運用フローに合わせて作り込んでいきます。

4. 期待される効果
本プロジェクトの推進により、以下の効果を期待しています。
● 異常対応の標準化・迅速化:突発的な異常に対しても、誰でもすぐに適切な対応を判断・実行できる状態を実現し、ライン復旧までの時間を短縮します。
● 製造停止時間の最小化:必要な知見への迅速なアクセスと対応の標準化により、ライン停止時間を最小限に抑え、生産性を向上します。
● 属人性の解消:ベテラン依存から脱却し、保全業務全体としての対応力を底上げ。技能伝承を加速し、若手の早期戦力化につなげます。
● ナレッジのデジタル資産化:これまで暗黙知となっていた現場の知見が、組織全体で活用可能な"会社の資産"として蓄積されます。

5. 今後の展望
今後は PoC(概念実証)を通じてシステムの有効性を検証し、実運用に向けた本格展開を進めていきます。さらに将来的には、保全業務に限らず、製造・品質・設計など、他領域への適用拡大も視野に、東洋鋼鈑のものづくり全体の AI 化を推進していく予定です。

■東洋鋼鈑株式会社について
東洋鋼鈑株式会社は、1934 年の創立以来、圧延・表面処理・ラミネート等の独自の技術を強みに、ぶりき・薄板・各種表面処理鋼板・各種機能材料等の製造・販売を展開しています。