中央社報道によると、台湾人寿の楊姓女性従業員が、保険料の徴収作業システム(LSPシステム)の内部統制上の重大な欠陥を悪用し、4年間にわたり会社から1600万円以上を詐取した疑いが持たれています。彼女は元々中国信託人寿の従業員で、台湾人寿との合併後もLSPシステムの運用に精通していたため、システムの不備を発見し、保険契約者の返金を親族名義の口座に不正に振り込む手口で資金を着服しました。

台湾人寿は合併後、中国信託人寿が使用していたLSPシステムを引き続き使用しましたが、新たな従業員への再教育が不十分であり、部門の管理職もシステム操作に不慣れだったため、長期間にわたり楊氏にシステムの確認作業を一任していました。その結果、楊氏は管理職のアカウントとパスワードを取得し、不正な権限を行使することができました。

調査の結果、楊氏は保険金の返金処理を「保留中」の状態に設定し、それを親族の口座に送金するよう申請。その後、その資金を自身の口座に移す手口で、新台湾ドルで978万円、米ドルで21万ドル以上を不正に取得したとされています。また、会社所有のコンビニギフト券も9万円分以上を横領しました。

士林地検は、楊氏に対して詐欺、業務上横領、マネーロンダリングなどの罪で起訴し、各犯行に対して重い刑罰を求めており、求刑は懲役3年10か月です。また、資金の洗浄を手助けしたとされる楊氏の従妹である尹姓女性も、マネーロンダリング罪で起訴され、懲役1年10か月を求刑されています。

この事件は、企業合併後のシステム統合や内部統制の重要性を改めて浮き彫りにしています。特に金融機関においては、情報システムの権限管理と継続的な社員教育が、不正行為防止の鍵となることが示されています。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:ニュース
  • 製品・サービス:LSPシステム