(中央社台北17日電)アメリカのウォールストリートジャーナルの報道によると、中国のDeepSeekが初回融資で67億ドル以上(約2336億円)を調達した。この資金は、高コストな人工知能(AI)開発を支援するために使われる予定だ。関係者によれば、投資家による企業評価は500億ドルを超え、中国のAI新創企業としては最高額となった。

関係者によると、創業者である梁文鋒氏は今回の資金調達前にDeepSeekの株式の約90%を保有しており、今回のラウンドで約30億ドルを出資し、最大の出資者となった。

複数の関係者が明らかにしたところでは、梁氏は特異な仕組みを通じて会社の支配権を維持している。外部の大手企業が巨額の資金を投入しても、有限合伙構造の外に置かれ、「お金を出すが権利を持たない」という状態になっている。さらに、5年間のロックアップ期間と厳格な出資者身元審査が課されている。

関係者によれば、「中国国家人工知能産業投資基金」を除くすべての外部投資家は、DeepSeekに直接資金を出すのではなく、梁文鋒氏が運営する有限合伙企業に投資しなければならない。この特殊な構造により、外部投資家は財務情報の優先的知得権や次回資金調達への優先出資権は持つが、DeepSeekの議決権は一切持たない。

また、今回の資金調達には制限条項が設けられており、一つはすべての投資家の株式に5年間のロックアップ期間を設け、期間中に株式の譲渡ができないこと。もう一つは、出資ファンドの背後の有限責任出資者(LP)の実在身元を厳格に確認し、不明な主体への株式流出を防ぐことだ。

関係者によると、2025年初頭に設立された公式背景を持つ「中国国家人工知能産業投資基金」は、DeepSeekに直接約1.5億ドルを投資した。その他の主要投資家には、中国のテクノロジー企業である騰訊(テンセント)と電池メーカーの寧徳時代が含まれ、前者は約15億ドル、後者は7.4億ドルを出資した。

複数の関係者によれば、中国のEC企業・京東(JD.com)やゲーム開発会社の網易(ネティイエ)もこの資金調達に参加した。その他、投資機関のIDG Capitalや北京に本拠を置く礪思資本(Monolith Management)も出資した。

約1年半前、強力で低コストのAIモデルを発表してシリコンバレーとウォール街で注目を集めた杭州拠点のAIラボ、DeepSeekは、米中間のAI競争における中国側のリーダー的存在と見なされてきた。

現在、中国のAI新創企業は、米国の多くの企業と資金調達力で肩を並べるのは難しい状況にある。今回の巨額調達後でも、DeepSeekの評価額はOpenAIやAnthropicといった米国トップラボの天文学的評価額のほんの一部にとどまっている。(編集:朱建陵/邱国強)1150617

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:資金調達
  • 関連組織:DeepSeek / IDG Capital / OpenAI
  • 製品・サービス:大規模言語モデル / AI開発プラットフォーム