中央社報道によると、潘姓の女性が新北市平渓区の静安吊橋出入口で路灯に頭を直撃され、国家賠償を請求した事件で、一審は466万円余りの賠償を命じたが、二審の台湾高等法院は聴力障害との因果関係が証明できないとして、賠償額を16万円余りに減額した。
また、潘女の黄姓夫も同様に路灯に打撲され、一審で26万円余りの賠償が認められ、二審でもその判決が維持された。
原告夫妻は、2021年9月15日に平渓区を観光中、静安吊橋南山端の出入口付近を歩行中に、新北市平渓区公所が管理する路灯が突然落下し、二人とも頭部を直撃されたと主張。その結果、脳震盪症候群、頸椎挫傷、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの後遺症を訴えた。特に潘女は「両側伝導性難聴」も併発したと主張し、高額な賠償を請求していた。
一審の基隆地方法院は、区公所の路灯管理・点検の不備と事故との間に相当な因果関係があると判断し、黄男に26万7939円、潘女に466万7459円の支払いを命じた。
しかし、控訴審(二審)の台湾高等法院は、潘女の難聴について、事故前の急性中耳炎、急性副鼻腔炎、耳垢栓塞などの既往症が影響している可能性を否定できず、病歴の精査が不十分だったと指摘。また、ある病院が過去の診療記録を参照せず、専門的な医学検査も行わずに診断書を発行した点についても、区公所に対する不利な判断根拠としては不十分と判断した。
さらに、台湾大学病院による専門鑑定では、潘女の伝導性難聴と今回の事故との間に因果関係は認められないとの結論が出たため、難聴に関する賠償請求は退けられた。
その結果、二審は潘女に対して、医療費、交通費、精神的苦痛に対する慰謝料を含む合計16万3019円の支払いを命じた。潘女は上訴可能だが、黄男と区公所は上訴できないため、黄男の賠償分は確定した。
この判決は、公共施設の管理責任と、被害者の請求内容が医学的根拠に基づいているか否かの両面から、今後の国家賠償訴訟に重要な示唆を与えるものとされる。
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- 出典:中央社 CNA
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