2026年のワールドカップでは、北米の夏の高温に対応する形で、初めて「補水暫停」が導入されました。この措置は選手の健康を守るという名目で行われていますが、試合の流れを乱し、テレビ中継での広告収益を狙ったものではないかと批判の声が上がっています。

アフロ通信によると、オランダ代表のキャプテン、ヴァンダイク(Virgil van Dijk)は『補水暫停はちょっと興味深い。毎回その時間になるとテレビが広告に切り替わる。正直、あまり好きではない。中立の視聴者にとっても、あまり良い体験ではないだろう』と語りました。

スウェーデン対チュニジア戦(メキシコ・モンテレイ)では、前半の補水暫停の合図とともに、観客席から大きなブーイングが巻き起こりました。翌15日、空調完備のアトランタのスタジアムで行われたスペイン対カーボベルデ戦でも、同様に補水暫停時に観客がブーイングを送りました。

従来のサッカー試合では、補水のための暫定的な中断は設けられていません。しかし、今回の北米開催のワールドカップでは、前後半それぞれのちょうど中盤に、3分間の補水暫停が設けられています。

国際サッカー連盟(FIFA)は、この補水暫停の導入は選手の健康保護が目的であり、開催地や天候に関わらず、すべての試合で一律に適用されると説明しています。

アメリカでは、この暫停時間にテレビ中継が広告に切り替わるのが一般的です。これはアメリカのスポーツ中継ではよくある手法ですが、サッカー界では異例です。

一部の批評家は、FIFAが補水暫停を設けたのは、広告収益を得るための貪欲な戦略だと指摘しています。これに対してFIFAは、そのような主張を否定しています。

イギリスの有名なサッカー記者であるヘンリー・ウィンター氏は、『この大会は前後半の試合を4クォーター制に変えてしまった。世界最大のスポーツイベントが、莫大な金銭的利益のために台無しにされている』と警告しました。

彼はさらに、このような中断による広告収益の手法が今後、世界中のリーグに広がる可能性があると懸念を示し、『各国が連携して抵抗することが重要だ。一度許せば、次は自国のリーグが犠牲になるだろう』と述べました。

また、補水暫停は試合のリズムや流動性を著しく損なうという問題もあります。実際に、暫停後に攻守の勢いが逆転する試合が複数見られました。選手がベンチサイドで水分補給している間に、監督が戦術の微調整や逆転の指示を出すためです。

初出場のキュラソーは、14日にドイツ戦で21分に1対1の同点に追いつきましたが、直後の補水暫停で勢いを失い、最終的に1対7で大敗しました。

一方で、補水暫停に賛成する声もあります。スペイン代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、『長時間にわたる高強度のプレーを維持するのは非常に難しい。この暫停は選手にとって短い休息となり、コンディションを維持する上で重要だ』と評価しています。

ただし、彼も一部の開催都市では気候が比較的穏やかであることに言及しました。例えば、ロサンゼルスの気温は摂氏15~28度と予報されており、必ずしもすべての試合で補水が必要とは限らないと指摘しています。

ヴァンダイクは、柔軟な対応が必要だと主張しています。『本当に暑い場合は補水暫停は有効だが、すべての試合で一律に設けるのではなく、試合ごとに判断すべきだ』と述べました。(翻訳:張茗喧)1150616

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  • 出典:中央社 CNA
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