(中央社記者 黄麗芸 台北9日電)中国公務船が日比交渉を口実に台湾東部海域に侵入した件について、海巡署は9日、中国公務船5隻は午前中に台湾海域から遠ざかったものの、その間に航行中の商船3隻に対して管轄権を偽装した呼びかけを行い、海巡艦艇が厳重に警告したと発表した。
海洋委員会海巡署の発表によると、中国の「海巡06」「海巡08」「海巡09」「東海救113」「海警2202」の5隻は、午前11時には彭佳嶼東方40浬(台湾の制限水域外12浬)で北へ向かい台湾海域から遠ざかっており、海巡艦艇が引き続き監視している。
今回、中国公務船は日比交渉を装い、海警船と海事船を使って台湾東部海域に侵入した。海巡署は事前に艦艇を配備し、終始併走監視を行った。その間、中国公務船は航行中の商船3隻に対して入出港情報などを無線で尋ねたため、海巡艦艇は即座に「中国は国際法に違反している。相手にする必要はない」と厳重に応答した。
具体的には、「長濱艦」が7日午後1時に鵝鑾鼻西南約39浬(制限水域外5浬)で「海巡06」がシンガポール船籍の「E」船に対して入出港と船員数を尋ねるのを傍受。9日午前6時8分には花蓮艦が蘇澳東方34浬(制限水域外7浬)で「海巡06」がリベリア船籍の「S」船に呼びかけるのを傍受。同日午前8時43分には宜蘭艦が三貂角東方33浬(制限水域外8.5浬)で「海巡06」がベナン船籍の「A」船を呼び出すのを傍受した。
海巡署は、第一声で中国公務船に対し「ここは中華民国台湾の排他的経済水域であり、中国に管轄権はない。航行船舶に迷惑をかけるな。あなたの行為は国際法違反であり、直ちに立ち去るよう要求する」と無線で警告した。
同時に、海巡艦艇は航行中の商船に対しても「ここは中華民国海域であり、中国にはいかなる主権も管轄権もない。通常航行を続け、中国公務船の呼びかけに応じる必要はない。支援が必要な場合は、直ちに無線その他の方法で台湾海巡艦艇に連絡されたい」と放送した。
海巡署は、統合情報監視手段を活用し、艦艇を配備して中国公務船を終始監視した結果、台湾海域を航行する船舶はすべて正常な航行を維持し、中国公務船による臨検、接近、妨害などの事態は発生しなかったと強調した。
海巡署は「海巡がいる限り、主権はそこにある」と改めて表明し、海上航行の自由を守る決意は変わらず、管轄権を主張するいかなる国に対しても排除措置を取るとした。中国が近年、グレーゾーン戦術や認知工作を頻繁に用いて管轄権の偽装を図っていることに対し、海巡署は万全の準備を整え、国家主権と海域の安全を確保するためにあらゆる必要な手段を講じるとしている。
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- 出典:中央社 CNA
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