(中央社 台北5日 記者 黄巧雯)運行安全性と訓練品質の向上を図るため、台湾鉄道(台鉄)は約2億台湾ドルを投じ、EMU900型とEMU3000型電車向けの新型運転シミュレーター50台を導入する。2025年8月までに設置を完了し、9月または10月に運用を開始する見込み。パネルが交換可能であることから、将来的には普悠瑪号やEMU800型用のパネルも追加調達する計画がある。

台鉄の旧型運転シミュレーターは現在、七堵、台北、花蓮などにしか設置されておらず、各拠点に1台しかないため、複数の訓練生で共用せざるを得ず、使用時間が限られ、期待された効果を上げるのが難しい状況だった。

台鉄機務処の林裕隆副処長は5日の記者会見で、今回の調達について説明。新型シミュレーターはスペインのLander社が落札した。次世代型シミュレーターは台湾の環状鉄道網全体をカバーし、3Dモデリングを採用。既存の路線変更に応じて更新が可能で、運転操作、路線習熟、故障対応などの技能向上を強化する。

林副処長によると、新型シミュレーターは教官用と訓練生用の2つのステーションで構成される。最大の特長は、訓練生用ステーションがモジュール式でパネルを交換できる点で、教官の訓練ニーズに応じてEMU900型またはEMU3000型のパネルを選択できる。

さらに、新型システムは停車位置の誤差や速度超過など、実際の旅客運行中には実施できない様々な路線上の状況を模擬できる。また、車両故障対応訓練機能も新たに搭載。教官用ステーションで実車の故障シナリオを設定し、訓練生は訓練用ステーション側面の「仮想パネル」を使って対応するスイッチや機器を特定し、故障対応の演習を行う。これにより、実際の運行事故対応手順を模擬し、運転士の即時判断力と対応能力を強化する。

林副処長は、今後10箇所の機務段と員訓センターに新型シミュレーターが配置され、8月に設置完了、9月または10月に一斉に運用を開始すると述べた。また、普悠瑪号やEMU800型などの運転パネルの追加調達も計画している。

現在、台鉄の運転士は約1300人で、訓練中の約200人を含む。林副処長は、現職運転士の再訓練について、年に2回(上半期と下半期)、各8時間実施していると説明。

台鉄は、再訓練に合格しなかった運転士には再試験を実施し、それでも合格しなければ資格は付与されないとしている。今後の運転訓練に関する規定はさらに更新され、他の鉄道事業者の事例も参考にする方針。(編集:管中維)1150605

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