株式会社Clabo(本社:東京都港区、代表取締役:上野 育真)は、国内の暗号資産投資経験者746名を対象に、ウォレットの復元に必要な「シードフレーズの管理方法」に関する実態調査を実施しました。

調査の結果、シードフレーズの保管方法で最も多かったのは「紙に書いて保管(22.5%)」ではなく、「スマホのメモアプリ(34.9%)」であることが判明しました。

また、スマホのメモアプリ、PCのファイル、クラウドストレージなど、デジタル環境を活用した保管方法が広く利用されている中、40代のスマホメモ利用率が41.2%と突出する一方、投資経験5年以上のベテランは紙(32.9%)や金属板(17.7%)といったオフライン環境での管理を重視しているという、属性による明確な管理意識の違いが浮き彫りになっています。

本レポートでは、保有額ごとの管理手法の違いや、全体の11.7%にのぼる「管理していない」「シードフレーズを知らない」層の実態について詳しく解説しています。

調査内容

### シードフレーズの保管方法、最多はスマホのメモアプリ

スマホメモアプリ利用者は34.9%に到達

多くの投資家が利便性を最優先し、日常的にスマートフォンを暗号資産の管理に活用しています。今回の調査では、シードフレーズの保管先に「スマホのメモアプリ」を選んだ人が34.9%を占めました。これは全手段の中で最も多い結果です。

手元にある端末へ即座に記録できる手軽さが、多くのユーザーを惹きつけているのでしょう。しかし、利便性の裏側には重大なセキュリティリスクが隠れています。端末の紛失やウイルス感染は、資産の喪失に直結します。

利便性を優先するあまり、危険な橋を渡っていることに気づくべきです。資産を守るという本質を見失わない管理体制が、強く求められています。

### 紙への記録は22.5%にとどまる

セキュリティの定石として、昔から「オンラインから切り離された紙へ記録し、厳重に保管する」ことが推奨されてきました。今回のデータを見る限り、紙での保管を選択している投資家は全体の22.5%にとどまります。

依然として多くの投資家が選択しているものの、主流とは言えない実態が浮き彫りになりました。デジタル機器やITツールを日常的に使いこなす現代の投資家にとって、アナログな手法は非効率に映るのかもしれません。

一方で、ハッキングのリスクが皆無である紙保管の安全性は、無視できないメリットを持っています。デジタルツールへの依存度が高まる中で、資産を守るための基本とも言える手法が軽視されているのは懸念すべき事態です。

### デジタル環境への保管が全体の7割

今回の調査において、スマホのメモアプリ、PCのファイル、クラウドストレージを合わせると、回答者の実に77.5%がデジタル環境を選択しています。

多くの投資家が、オンラインでアクセス可能な領域にシードフレーズを保管しているという結果です。利便性の高さが際立つ一方で、常にインターネットの脅威にさらされている点は見逃せません。PCやクラウドは、ハッキングやウイルス感染、フィッシング攻撃などのサイバー犯罪における主な標的となり得ます。

これほど多くのユーザーがオンライン上のデジタル保管を選んでいる事実は、資産防衛の意識を抜本的に変えるべきだという警鐘と言えるでしょう。

### 40代のスマホメモ利用率が突出

調査結果を年代別で細分化すると、特定の世代による傾向が顕著に浮かび上がりました。特に注目すべきは、40代のスマホメモ利用率が41.2%と突出している点です。

働き盛りで最もアクティブな投資層である40代が、最もリスクの高い管理手法に偏っている事実は看過できません。スマートフォンの利便性をフル活用する一方で、セキュリティ意識が追いついていない可能性を示唆しています。

### 50代の5人1人が概念を知らない

世代によって、暗号資産の知識基盤には大きな開きが存在しています。衝撃的だったのは、50代の20.0%が「シードフレーズ」という概念自体を知らないと回答した事実です。20代の認知不足がわずか4.6%であることを踏まえると、世代間でのリテラシー格差は深刻と言わざるを得ません。

この層は、シードフレーズの管理という概念に触れる機会すら持てていない可能性があります。暗号資産を保有している以上、資産の鍵を握るシードフレーズの重要性を理解することは必須条件です。

### ベテランほど紙と金属板で保管

投資経験が5年を超えるベテラン層は、セキュリティに対して極めて保守的な姿勢を見せています。特に「紙に書いて保管」する割合は32.9%に達し、物理的な保管手法を重視していることが明白です。さらに、ハッキングや物理的損壊に強い「金属板に刻印」する手法についても、17.7%が実践しています。

オンライン攻撃のリスクを十分に理解し、オフライン環境へ重要な情報を隔離する意識が定着しているのでしょう。長く市場で生き残っている投資家ほど、基本に忠実な管理を行っている好例です。

### 初心者層に潜む管理の未熟さ

一方で、投資経験が1年未満の層においては、非常に危うい実態が浮き彫りとなりました。「管理していない」と答えた人が17.6%、「シードフレーズの存在を知らない」と答えた人も17.6%存在します。

合わせて35%以上の初心者が、自身の資産を守るための鍵を放置している状態です。暗号資産を保有しながら管理方法を把握していない状況は、市場のリスクに無防備に晒されていることを意味します。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査