AI支援内視鏡が上部消化管がんの発見率を向上~大規模健診施設における約5万人のデータで実証~

千葉大学大学院医学研究院の中川良特任准教授らの研究グループは、大規模健診施設における約5万人のリアルワールドデータを用いて、人工知能(AI)支援システムを用いた上部消化管内視鏡検査が、胃がんの発見率を有意に上昇させ、生体検査の陽性的中率も向上させることを明らかにしました。本研究成果は2026年5月1日に国際学術誌Digestive Endoscopyに掲載されました。
調査NQ 93/100出典:PR Times

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  • 📰 発表: 2026年5月20日 19:00
  • 🔍 収集: 2026年5月20日 10:31
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月20日 11:21(収集から50分後)
千葉大学大学院医学研究院 中川 良特任准教授、加藤 順准教授らの研究グループは、大規模健診施設における約5万人のリアルワールドデータを用いて、人工知能(AI)支援システムを用いた上部消化管内視鏡検査が、胃がんの発見率を有意に上昇させ、生体検査の陽性的中率も向上させることを明らかにしました。従来、AI支援内視鏡の有効性は主に録画画像を用いた研究で検証されてきましたが、本研究は実際の健診現場における有効性を、大規模データを用いて世界に先駆けて示した点に大きな意義があります。今後は、AI支援内視鏡の普及や、術者経験を補完する教育ツールとしての活用を進めることで、上部消化管がんのより早期かつ確実な発見に貢献していく予定です。

本研究成果は、2026年5月1日に国際学術誌Digestive Endoscopyに掲載されました。

【研究成果のポイント】
本研究では、大規模健診施設において2021年4月から2024年3月の3年間に上部消化管内視鏡検査を受けた49,980人を対象に、AI支援システムが導入された2023年4月の前後で比較解析を行いました。AI導入前を「非AI群」(32,318人)、導入後を「AI群」(17,662人)とし、傾向スコアマッチング法を用いて、17,662組を抽出して比較しました。その結果、胃がんの発見率はAI群で0.10%、非AI群で0.03%と、AI支援システム導入後に約3倍に有意に上昇しました。また、生体検査の陽性的中率も、胃・食道がん合計でAI群4.84%・非AI群2.16%と有意に上昇し、AIの導入によって「より診断につながる生体検査」が行われていることが示されました。さらに、AI群で発見された胃がんは非AI群と比べてサイズが有意に小さく、特に10mm以下の小病変の検出が多く見られました。加えて、検査時間はAI群7.22分・非AI群7.37分とAI導入によりむしろわずかに短縮しており、AIの導入が検査の負担増につながらないことも確認されました。

【今後の展望】
今後は、本知見をもとに、AI支援内視鏡の住民検診や職域検診への展開、術者経験を補完する教育ツールとしての活用、さらには食道がんなど他のがん種に対する有効性検証へとつなげることで、上部消化管がんのより早期かつ確実な発見と、患者さんの予後改善に貢献していく予定です。

よくある質問

AI支援内視鏡のメリットは何ですか?

胃がん発見率が大幅に向上し、診断に結びつく生体検査の精度が上がり、かつ検査時間の負担も軽減される点です。

この研究はどのような対象で行われましたか?

2021年から2024年の3年間に健診施設で内視鏡検査を受けた計49,980人を対象に、AI導入前後で比較調査されました。

今後の見通しは?

住民検診や職域検診への普及、教育ツールとしての活用、および他のがん種への適用範囲拡大が予定されています。