回路ライブラリ作成AI「Librizer」がKiCadに対応。データシートからシンボル・フットプリントを自動生成し、設計工数削減を支援

東京科学大学発スタートアップのLeacronは、電子部品データシートから回路図シンボルとPCBフットプリントをAIが自動生成する設計支援ツール「Librizer」にて、KiCad形式への対応を開始した。これにより、KiCadを利用する設計者は、PDFデータシートをアップロードするだけで回路図シンボルとPCBフットプリントを生成し、KiCad用部品ライブラリとして活用できるようになる。
新製品NQ 82/100出典:PR Times

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  • 📰 発表: 2026年5月19日 19:00
  • 🔍 収集: 2026年5月19日 10:31
  • 🤖 AI分析完了: 2026年5月21日 16:55(収集から54時間23分後)
株式会社Leacron(東京科学大学〈旧東京工業大学〉発スタートアップ、所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:高安優多、以下Leacron)は、電子部品のデータシート(PDF)からAIを用いて回路図シンボルとPCBフットプリントを自動生成する設計支援ツール「Librizer(リブライザー)」において、新たにKiCad形式への対応を開始しました。

今回の対応により、KiCadを利用する設計者は、PDFデータシートをアップロードするだけで、回路図シンボルとPCBフットプリントを生成し、KiCad上で利用できる部品ライブラリとして活用できるようになります。

Librizerは、電子回路設計において必要となる部品ライブラリ作成を自動化し、設計者の作業負担を軽減することを目的としたソフトウェアです。

■KiCad対応の背景

電子回路設計では、新しい部品を使用する際に、データシートを確認しながらピン番号、ピン名称、パッケージ情報、寸法情報などを整理し、回路図シンボルやPCBフットプリントを作成する必要があります。

多くのEDAツールには既存の部品ライブラリが用意されています。しかし、新しい部品や特殊な部品では、目的のライブラリが存在しない場合もあります。

その場合、設計者はデータシートを参照しながら、回路図シンボルやPCBフットプリントを手作業で作成しなければなりません。

特に研究開発や試作開発の現場では、新しい部品を扱う機会が多く、部品ライブラリ作成が設計プロセスのボトルネックになることがあります。

Leacronでは、自社でハードウェア開発を進める中で、部品ライブラリ作成に多くの時間がかかるという課題を感じていました。

この工程をソフトウェアによって自動化できれば、設計者がより本質的な回路設計や検証に時間を使えるようになると考え、Librizerの開発を進めてきました。

KiCadは、個人開発者、研究者、スタートアップ、教育機関、オープンソースハードウェア開発者など、幅広い設計者に利用されているEDAツールです。

今回のKiCad対応により、より多くの設計者がLibrizerを自身の設計環境に取り入れやすくなりました。

■「Librizer」の主な特徴

1. 回路図シンボルの自動生成
Librizerは、データシートに記載されたピン情報をAIが解析し、回路図シンボルを自動生成します。
ピン番号、ピン名称、ピン配置などをもとに、EDAツール上で利用しやすい部品シンボルを生成します。
これにより、従来は手作業で行われていたピン入力やシンボル作成の作業を大幅に削減できます。

2. PCBフットプリントの自動生成
Librizerは、データシートに記載されたパッケージ情報をもとに、PCB設計で使用するフットプリントを生成します。
パッド配置、ピンピッチ、外形寸法などの情報を解析し、PCB設計の前工程を効率化します。
これにより、データシートを確認しながら寸法を手入力する作業を減らすことができます。

3. 回路図シンボルとPCBフットプリントを一括生成
Librizerでは、回路図シンボルとPCBフットプリントを一括して生成できます。
シンボルとフットプリントをまとめて生成することで、EDAツールで使用可能な部品ライブラリを短時間で作成できます。
これにより、電子回路設計の立ち上げ時間を短縮し、設計者が本来の回路設計に集中できる環境を提供します。

■ 独自技術:AIの弱点を補う「ハイブリッド・アプローチ」

Librizerは、高精度なPCBフットプリント生成を実現するため、AIによる解析と古典的な図形処理を組み合わせたハイブリッド・アプローチを採用しています。
具体的には、以下の3ステップで寸法情報を取得します。
1. VLM(Vision Language Model)による寸法情報の取得
2. 古典的アルゴリズムによる図形推定
3. 図形推定結果をもとに再度VLMで寸法情報を取得
VLM単体では、データシート上の図面や寸法情報を読み取る際に、誤差が生じる場合があります。
Librizerでは、VLMによる情報取得に加えて、古典的な図形解析を組み合わせることで、寸法情報の取得精度を高めています。
今回のKiCad対応においても、Librizerの基盤となるデータシート解析技術とフットプリント生成技術を活用し、KiCadの設計フローで利用できるライブラリ形式への出力に対応しました。

よくある質問

Librizerで何ができますか?

データシートPDFから回路図シンボルとPCBフットプリントをAIが自動生成し、EDAツールでそのまま使えるライブラリとして出力できます。

KiCadに対応していますか?

はい、今回のアップデートでKiCad形式のライブラリ出力に対応しました。これによりKiCad利用者は設計工数を大幅に削減可能です。

精度の懸念はありませんか?

VLM解析と古典的な図形処理を組み合わせたハイブリッド・アプローチを採用することで、データシート解析の精度を高めています。