はじめに
人が会社を辞める理由の多くは、能力ではなく「組織との噛み合わなさ」にあります。
しかし、その噛み合い ―― カルチャーフィットを正面から測るものさしは、これまで十分に確立されてきませんでした。
多くの取り組みは、その人の性格や、人生全般を貫く普遍的な価値観といった「人間一般を捉えるものさし」を用いてきたためです。しかし、人が“はたらく場面”で見せる価値観や性格は、その人の素の姿とは異なります。
組織共進力向上支援サービス「Willoop(ウィループ)」を展開する株式会社ForTwo(本社:大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2号大阪駅前第2ビル 12-12、代表取締役:高本実祐)は、社会心理学者古谷嘉一郎教授及びその他大学教授との技術相談・学術指導での提携開始。“はたらく”という文脈に特化し、仕事における価値観と性格の両面から、カルチャーフィットを捉える測定尺度づくりに取り組みます。
Willoopが目指すのは、誰もが波風なく過ごせる“ぬるま湯”の職場ではありません。組織と個人が同じ方向を向き、互いに成長し合える状態です。この研究を土台に、採用のミスマッチの解消にとどまらず、組織の理想(ミッション・ビジョン)の実現に向けて、組織の「共進力」を高めることを目指します。
背景 ―― 「我慢」を美徳としてきた日本の働き方と組織の限界
日本には、違和感を抱えても口に出さず、与えられた環境に自分を合わせることを「美徳」としてきた文化があります。多くの人が、本当はもっとこうしたいという思いを胸の内にしまい、目の前の役割に耐えることを選んできました。
その歪みは、いま「早期離職」という形で表面化しています。
新規大卒就職者の約3割が、入社から3年以内に会社を去ります(厚生労働省, 2025,「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」:大卒33.8%)。
さらに、「社風が合わなかった」ことを理由に退職する人が、約4人に1人(26.1%)にのぼります(株式会社スタッフサービス・ホールディングス, 2025,「新卒3年未満で正社員を退職した若年層の意識調査」)。
価値観の不一致 ―― カルチャーのミスマッチが、人が会社を離れる大きな理由になっているのです。
しかし、本当に向き合うべきは、表面化した離職の数字だけではありません。
ある調査では、「会社を辞めたいと思ったことがある」人が約6割(58.8%)にのぼります(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ, 2023,「新人・若手の早期離職に関する実態調査」)。
いま現在、会社に在籍しながら働いている人の中にも、違和感に耐え、嫌だと思う気持ちを押し殺し、本当の自分を出せないまま毎日を過ごしている人が、数多くいます。
辞めた人も、辞めずに我慢している人も ―― その心は、いま組織の力になりきれていません。
社内のメンバーが、本当の自分を押し殺したまま働いている。その状態で、組織は本当に成し遂げたい未来へたどり着けるのでしょうか。私たちは、ここにこそ、いまの組織が抱える最も根深い課題があると考えています。
「働きやすさ」や「やりがい」は、これまで感覚で語られてきました。Willoopは、これを研究に基づいて捉え直すことを目指します。
産学連携の概要 ―― 「はたらく」に特化した、カルチャーフィットのものさしづくり
本連携で取り組むのは、「仕事における価値観」と「職場で発動する性格」の両面から、カルチャーフィットを捉える測定尺度を、日本の文脈に合わせて新たに研究開発することです。
これは、汎用的な価値観理論の応用でも、一般的な性格診断でもありません。
“はたらく”という文脈に特化した、カルチャーフィットのものさしづくりです。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:提携
- 関連組織:株式会社スタッフサービス・ホールディングス / 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
- 原文内の日付:2025年(厚生労働省データ)
- 製品・サービス:Willoop