海藻養殖は「生態系を拡張する」 全国6海域の定量調査で初めて実証。「GOOD SEA Future Report 第2弾」公開

一般社団法人グッドシーは、公益財団法人日本財団の支援を受け、全国6海域で実施した海藻養殖の生態系影響に関する定量調査「GOOD SEA Future Report 第2弾」を公開した。本調査により、海藻養殖が生物量と種数を増加させ、養殖藻場内に食物連鎖を確立することで、生態系を形成・拡張する役割を持つことが初めて定量的に実証された。珪藻類は最大48倍、葉上動物は最大14倍、魚類は最大9倍の種数・生物量増加が確認された。調査期間は2024年10月から2025年7月。
調査NQ 81/100出典:PR Times

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  • 📰 発表: 2026年4月13日 20:00
  • 🔍 収集: 2026年4月13日 16:35
  • 🤖 AI分析完了: 2026年4月19日 19:50(収集から147時間14分後)
一般社団法人グッドシー(代表理事:新井章吾、本社:東京都練馬区、以下グッドシー)は、海藻養殖が海の生態系に与える影響を検証した「GOOD SEA Future Report 第2弾」を公開しました。




本調査は、公益財団法人日本財団の支援を受けて実施したもので、全国6海域において、海藻養殖が周辺の生物群集に与える影響を定量的に検証したものです。その結果、海藻養殖は生物量や種数を増加させるだけでなく、養殖藻場内*に食物連鎖を成立させるなど、生態系を形成・拡張する役割を持つことが明らかになりました。









*養殖藻場(ようしょくもば):海藻を海中でロープや籠を用いて栽培することで形成される環境。一般社団法人グッドシーが提唱する概念であり、その海域に適した海藻を育てることで、生物多様性を高め、海の生態系を回復・育成する機能を持つ。









背景




近年、日本各地で磯焼けが進行し、海藻藻場の減少が深刻な課題となっています。海藻は、水質浄化や炭素固定に加え、魚介類の生息場や餌資源として機能するなど、海の生態系を支える重要な基盤です。一方で、海藻養殖がこうした生態系にどのような影響を与えるのかについては、「環境に良い」とされながらも、定量的に検証された事例は限られていました。









こうした背景を踏まえ、グッドシーでは2023年度より継続して、海藻養殖が生態系に与える影響を科学的に検証する調査を実施しています。









調査実施概要




2024年度は、全国6海域において海藻の養殖藻場を対象に調査を実施しました。各海域では、養殖藻場と対照区を設定し、生物群集の変化を比較しています。












【生態系調査実施概要】




■ 調査期間




2024年10月~2025年7月




■ 調査場所




全国6海域




・北海道函館市(マコンブ)




・宮城県石巻市(ワカメ)




・静岡県西伊豆町(トサカノリ)




・愛媛県今治市(ヒジキ・フトモズク)




・山口県下関市(フトモズク)




・熊本県天草市(ミリン)




■ 調査規模




6海域・6種で養殖藻場において、計27回の調査を実施













マコンブ養殖藻場 / 函館ワカメ養殖藻場 / 石巻






調査報告書ダウンロード

GOOD SEA Future Report 第2弾







主な調査結果









1、すべての海域で生物量・種数が増加




珪藻類・葉上動物・魚類のすべてにおいて、養殖藻場内は藻場外よりも生物量・種数ともに増加しました。




珪藻類:最大11.2倍(種数)/最大48倍(量)




葉上動物:最大14倍(種数)




魚類:最大9倍(種数)









2、微生物から魚類まで連鎖的に増加




海藻の存在により、付着基質として珪藻が増加し、それを餌とする葉上動物、さらにそれを捕食する魚類へと、生物群集が段階的に増加する構造が確認されました。









3、養殖藻場内で食物連鎖が成立




胃内容物分析により、魚類が葉上動物を12〜36%捕食し、葉上動物が珪藻を8〜37%摂食していることが確認されました。これにより、養殖藻場内において独立した食物連鎖が成立していることが示されました。









4、海藻養殖は「生態系を拡張する」




本調査の結果、海藻養殖は生態系の構造を大きく変えるのではなく、既存の生物群集を増加・拡張する役割を持つことが示されました。









報告書より抜粋(p.21)養殖藻場内における食物連鎖の模式図。海藻の表面に付着する珪藻を起点に、それを摂食する葉上動物、さらにそれらを捕食する魚類へと、段階的な食物連鎖が形成されている




報告書より抜粋(p.29)全国6海域で実施した調査結果のまとめ。海藻養殖により、珪藻・葉上動物・魚類といった生物群集が増加し、養殖藻場内に食物連鎖が形成されることが確認された。海藻養殖は、生態系を変えるのではなく拡張する役割を持つことが示された




啓蒙活動・コンテンツ公開について




グッドシーでは、本調査結果の公開にあわせて、調査内容や海藻の役割をより広く理解していただくための解説記事をWebサイトにて公開しています。グッドシーは、調査・研究だけでなく、こうした情報発信や啓蒙活動を通じて、海の生態系への理解を広げる取り組みを行っています。









これらの記事では、調査結果の解説に加え、海藻と生態系の関係や、養殖技術の背景などを一般の方にも分かりやすく紹介しています。また、調査の様子や活動内容をまとめた動画コンテンツも公開しました。














グッドシーWebサイト












一般社団法人グッドシー




2023年に設立し「海藻を通じて海の生態系を豊かに育むこと」を目的とする団体です。海藻類を含む海洋生態系の調査や、生産事業の推進、技術の確立および普及を行っています。また、海藻を活用した食文化の創造と、海の生態系を豊かにする未来を目指し、調査・研究や啓蒙活動にも取り組んでいます。

よくある質問

「GOOD SEA Future Report 第2弾」とは何ですか?

海藻養殖が海の生態系に与える影響を、全国6海域で定量的に検証した調査報告書です。

海藻養殖は生態系にどのような影響を与えますか?

養殖藻場周辺の微生物や魚類などの生物量・種数を増加させ、新たな食物連鎖を形成・拡張します。

調査はどこで行われましたか?

北海道函館市から熊本県天草市まで、全国6箇所の海藻養殖藻場で実施されました。